【DeNA】「伊勢大明神」が存在感 開幕から17試合連続無失点

開幕から17試合無失点を続ける横浜DeNAの伊勢=3日、横浜(花輪 久写す)

 開幕から17試合連続無失点、奪三振率11.02。3年目の伊勢大夢投手(24)がベイスターズの救援陣で圧倒的な存在感を放っている。「自分が中心となって盛り上げていけるように、年齢に関係なくやっていきたい」。開幕前に誓いを立てた右腕は、さらなる高みを目指している。

 10日の巨人戦(ハードオフ新潟)でも攻めのピッチングを貫いた。3─1の八回に2番手で登板すると、先頭立岡を高めの直球で空振り三振に。続く八百板もつり球の真っすぐでバットに空を切らせ、最後は広岡を内角高めのストレートで空振り三振に仕留めた。

 「正直、ブルペンではめちゃくちゃ調子が悪くて割り切っていた。悪いなりに投げられた」と伊勢。三浦監督は「絶好調というボールを早く見たいよ。どんな球を投げるのか。見た目、風格は牧じゃないけどベテランぽいけど、まだ若い。想像を超えていってほしいね」と笑った。

 右肩の張りで離脱した三嶋に代わり、今はセットアッパーを任される。オープン戦では直球を痛打されることが多く、開幕前に3日間かけて木塚投手コーチと腕の振りをチェック。シュート回転する悪癖を修正した。木塚コーチも「去年までとは違って、キャッチボールから一球を大事にする意識が働いてきた」と成長を実感している。

 昨年10月13日の広島戦(マツダ)から無失点を続け、次戦で抑えると1998年に佐々木主浩がマークした24試合に並ぶ。「ハマの大魔神」として君臨した絶対的守護神のように、他球団の強打者をねじ伏せる姿に「伊勢大明神」のフレーズもファンに浸透してきた。

 「ボール自体には自信を持っている。頭を使えば、もっと上にいけるという意識でやっている」。球団記録は篠原貴行が2011年にマークした37試合。182センチ、90キロの豪腕から目が離せない。

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