復讐代行、依頼の女と元業者に有罪判決 死骸送り付け「陰湿で悪質」 那覇地裁 

 子ども同士のトラブルをきっかけに、復讐代行業者に依頼し、相手の車の塗装を?がしたり、死んだネズミが入った封書を送ったりしたとして、器物損壊や名誉毀損、県迷惑行為防止条例違反の罪に問われた那覇市の無職の女(33)と、元復讐代行業の男(57)に、那覇地裁(佐藤哲郎裁判官)は18日、それぞれ懲役2年6月、執行猶予4年(求刑懲役2年6月)の判決を言い渡した。

 判決理由で佐藤裁判官は、女が被害者家族に一方的に恨みを募らせ、復讐代行をしていた男に依頼し、嫌がらせ目的で連続的に犯行に及んだと指摘。「犯行手口は卑劣かつ陰湿で、悪質だ。執拗な嫌がらせによって被害者が受けた精神的苦痛は大きい」と述べた。一方、両被告が反省の態度を示していることなどから執行猶予が相当とした。

 判決によると、両被告は共謀し、昨年1月に那覇市内の駐車場で被害者の車のボンネットの塗装を?がすなどした。昨年2月には、死んだネズミが入った封書を被害者宅に郵送。昨年3月には被害者の勤務先に名誉を傷つける内容の文書を送った。【関連記事】
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