高校生の孫娘を殺害した88歳の祖父、無罪を主張 福井地裁で裁判員裁判の初公判「心神喪失状態だった」

福井県の福井地方裁判所

 2020年9月、福井県福井市の住宅で、同居する当時高校2年の孫娘を刺し殺したとして、殺人の罪に問われた祖父(88)の裁判員裁判の初公判が5月19日、福井地裁で開かれた。弁護側は、被告は当時の記憶をほぼ失っており、「物事の善悪の判断がつかず、犯行を思いとどまることができなかった」と心神喪失状態だったとして無罪を主張した。

 起訴内容について被告は「『殺意があって殺した』というのは間違い」と述べた。

 起訴状によると、20年9月9日午後9時55分ごろから同11時40分ごろの間に、孫娘=当時(16)=の首など上半身数カ所を包丁で突き刺すなどして殺害したとされる。

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