「西九州自動車道」 4車線化へ工事着々 佐世保市街地で橋桁架設

重さ約120トンの橋桁を大型クレーンでゆっくりとつり上げ、4車線化に向けた道路の拡幅作業が進んだ=佐世保市平瀬町

 暫定2車線で開通している西九州自動車道(長崎県)の佐々インターチェンジ(IC)-佐世保大塔IC間約17キロで4車線化工事が進んでいる。佐世保市街地で順次、橋桁を架設。全線開通は2027年度を予定しており、交通渋滞の緩和が期待される。
 西日本高速道路(NEXCO西日本)九州支社などによると、両IC間の1日当たりの交通量は最大3万台。2車線区間では全国的に見ても交通量が多く、朝夕の渋滞が課題となっている。総事業費は908億円。
 市街地では、同市干尽町の佐世保みなとICからJR佐世保駅前を通り同市平瀬町までの区間1.9キロが該当。橋脚は元々4車線化を前提に造られており、既存の2車線の両端に1車線ずつ新設する「全国的にも珍しい」方法を採用している。
 工事が進む平瀬町では大型クレーンが長さ35メートル、高さ2.2メートル、重さ約120トンのコンクリート製の橋桁をつり上げるなどして高さ13メートルの橋脚の間に設置。作業員約80人が桁を固定したり、安全対策をしたりして明け方まで作業している。市街地での工事は26年3月ごろまで続く。


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