トンネル事故対応を確認 「島原道路」長野―栗面 21日に供用開始

開通を前に消防や警察などが参加した事故対応訓練=諫早市、島原道路川床小川トンネル

 高規格道路「島原道路」のうち、長崎県諫早市中心部に県が整備した長野インターチェンジ(IC)-栗面IC間(=長野-栗面工区2.7キロ)で17日、開通を前にトンネル内での車両事故を想定した対応訓練があり、県や消防、警察から約30人が参加した。同工区は21日午後4時に供用開始する。
 同工区内の川床小川トンネル(約1.6キロ)で乗用車2台が絡む追突事故が発生。先行車両の運転手が車内に閉じ込められ、救助後、ガソリン引火による火災が起きたとの想定で実施した。後続車両の運転手がトンネル内の非常電話を使い119番。消防が救出、消火に当たるとともに、警察は交通規制に当たった。
 トンネル内の事故は甚大な被害につながる恐れがあり、終了後、諫早消防署の渡邊博副署長は「人命を第一に避難を最優先し、二次災害の防止、復旧に当たることが大事。冷静、迅速な対応ができるよう関係機関で連携を強めていきたい」と呼びかけた。同トンネル内には非常電話が上下線計18カ所に設置。県県央振興局は「トンネル内で万が一、事故が起きた場合は慌てずに通報し、消防や警察の指示に従ってほしい」としている。
 一般県道諫早外環状線の一部にもなる同工区は片側一車線の自動車専用道路。国や県が整備を進める島原道路は諫早市中心部(長崎自動車道諫早ICに接続)と南島原市深江町を結ぶ約50キロ。全線開通で所要時間は約90分から約40分に短縮され、救急搬送や産業、観光振興などでの効果が期待されている。


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