半導体関連産業 出荷額2倍を目指す 九州産学官共同組織 福岡で初会合

活動方針などを協議した九州半導体人材育成等コンソーシアムの初会合=福岡市、福岡国際会議場

 半導体産業に携わる人材育成などを目的とした産学官の組織「九州半導体人材育成等コンソーシアム」は19日、福岡市内で初会合を開き、産学官が連携して人材育成やサプライチェーン(供給網)強化に取り組む計画を確認した。九州の半導体関連産業の出荷額について、2030年に19年比2倍の3兆円規模を目指すことで一致した。
 人材育成とサプライチェーン強化はそれぞれワーキンググループを設置。半導体産業の魅力発信や大学間の連携のほか、地場企業と大手とのマッチング、企業誘致、海外との交流などに取り組み、九州の半導体産業の基盤拡大を図る。
 事務局の九州経済産業局などによると、会合では佐世保工業高等専門学校で4月から半導体について一貫して学ぶ科目が新設され、企業技術者など外部講師を含めた講義が始まっており、半導体に関するカリキュラム策定に向けたモデル事業と位置付けられているとの報告があった。
 コンソーシアムは3月に設立。半導体関連の企業、九州7県、大学など45機関で構成する。半導体産業の振興を目指す本県の産学官組織とも連携する。


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