約90%。これは徳島県三好市の市面積に占める森林面積の割合だ。この三好市の緑豊かな環境で木々の利用を見直し、子供達へ、未来へとつながるような活動を促進しようと、4月29日「木育インストラクター養成講座」が開催された。この講座の様子をリポートする。
森林に覆われた日本 その中でも豊かな自然を誇る徳島県三好市はその面積の約9割が森林
日本は国土の70%が山岳地帯、68.5%が森林である。そして、住居地や農地などの可住地は約30%のみと、国中が山に覆われている。
さらに三好市は87%ほどが森林であり、昔から林業なども盛んな地域である。
この地域性にふさわしく、三好市主催「木育講座」が開かれた。
「木育インストラクター講座」~木のある暮らしの提案や創造と共に三好市の木育推進のリーダーを育てる
この日は、池田総合体育館に木育インストラクターを目指す30名ほどが集まった。年代も職業もさまざまな参加者達。
会場には、そろって並ぶ機会は少ないだろう数多くの種類の木や、木育クラスでつくった木工作品が並んでいる。
参加者は始まる前から興味津々、さっそく木材やクラフト作品を手に取っては眺めている。普段から木工制作をしているのか、すでに作り方を話し合っている参加者達もいる
三好の豊富な森林資源を生かす環境教育と木育プログラム
養成講座の講師は「共育工房IPPO」主催の福島計一さん。岐阜県からお越しいただいている。
福島さんは、20年間、環境教育に携わり、現在は子供たち向けの自然体験や木育プログラムを実施する他、講師として木育インストラクター講座も各地で開催されているそうだ。
福島さんは、工房を持たれている岐阜県の環境と、三好市の環境の類似点多く取り上げて話されていた。
どうやら、この山々に囲まれた三好市は、木育の環境に良くあっていそうだ。参加した市民たちも頷きながら熱心にメモなどを取っている。
未来につながる子供達へ物の大切さや親しむ頃を伝える 移住先としても魅力的な自然のあるまち三好市
講座のテキストの表紙には、「子供をどう育てたいですか?」の問いかけがある。
時代と共に次第に自然にあまり関わらない子供も増えてきているそうだが、木育プログラムを通して、インストラクターが伝えていくのは、樹木や自然とのつながりだけにとどまらない、未来の子供たちの心をも育てていくことだそうだ。
また、現代のテクノロジーと自然に関わる大切さとのバランスをどう伝えていくかなど、福島さんご自身の父親としての経験も話していただいた。
三好市は移住促進も行っている自治体だ。木育、自然や地域とつながるプログラムを実施している自治体への移住は魅力的に違いない。
パート2では、実際に木に触れる学びをリポートする。
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みよしの木育 パート2 木を知る 三好について知る
木の香りにつつまれて遊ぼう!木育キャラバンin 三好
徳島県三好市の池田総合体育館にて、3年ぶりとなる「木育キャラバンin三好」が開催されます。
会場内には数百種類を超える国内外の木のおもちゃが展示され、実際に触れて遊ぶことができます。また身長110cm以上のお子様は、西祖谷から「フォレストアドベンチャー」が出張アクティビティとして設置したモバイルコースで遊べます。
イベント「木育キャラバンin 三好」
日時 2022年5月28日(土)・29日(日) 10-16時
場所 池田総合体育館
お問い合わせ:三好市役所農林政策課 0883-72-7616
詳細はこちら
(取材・文・写真: ショーン ラムジー)
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