「欧州のリーグで得点王になったアジア人選手」10選

今季のプレミアリーグではある歴史的な偉業が成し遂げられた。アジアの選手が初めて得点王のタイトルを獲得したのである。

今回は『欧州のリーグで得点王になったアジア人選手』を10名ピックアップしてお届けしよう。

ソン・フンミン

得点王になったリーグ:イングランド・プレミアリーグ

シーズン:2021-22

国籍:韓国

もちろん最初はソン・フンミンをピックアップ。イングランド・プレミアリーグでは初めて得点王を獲得したアジア人選手となった。

相棒ハリー・ケインが一時なかなかゴールを決められなかった今季、それを横目に一貫性あるパフォーマンスを披露。23ゴールでモハメド・サラーと並びランキングトップに。

アリレザ・ジャハンバフシュ

得点王になったリーグ:オランダ・エールディビジ

シーズン:2017-18

国籍:イラン

イランの名アタッカーとして知られるジャハンバフシュ。2013年にオランダにわたってNECナイメーヘンに移籍。1年目に降格したものの、2年目に2部で活躍して大きく評価を高めた。

2015シーズンにAZへと移籍して3シーズン目となる2017-18には21ゴールを決めて得点王を奪取。その実績を引っ提げてプレミアリーグのブライトンへと移籍したものの、イングランドでは3シーズンでわずか2ゴールになってしまった。現在はフェイエノールトに所属。

メフディ・タレミ

得点王になったリーグ:ポルトガルリーグ

シーズン:2019-20

国籍:イラン

現在はFCポルトでエースとなったイラン代表ストライカー。同国最高の人気クラブであるペルセポリスでエースになったあと、カタール・スターズリーグのアル・ガラファへと移籍した。

ポルトガルリーグのリオ・アヴェに加入したときにはもう26歳だったが、1年目から18ゴールを奪取して得点王に。それが評価されてFCポルトへと引き抜かれ、その期待に応えて昨季は16点、今季は20点を決めた。

サルダル・アズムン

得点王になったリーグ:ロシアリーグ

シーズン:2019-20

国籍:イラン

かつては「イランのメッシ」とも呼ばれたアズムン。ユース代表で注目を集めて10代でロシアへ渡り、ルビン・カザンでプロデビューした。それからロストフにも所属したが、まだその時点では才能は開花せず。

本領が発揮されたのは2019年1月にゼニト・サンクトペテルブルクへと引き抜かれてから。2年目に17ゴールを決めてリーグ得点王に輝き、3年目にも19ゴールと見事な結果を残している。今季は1月にレヴァークーゼンへと移籍しており、ブンデスリーガに挑戦中。

マクシム・シャツキフ

得点王になったリーグ:ウクライナリーグ

シーズン:1999-2000、2002-03

国籍:ウズベキスタン

ウクライナリーグで2度に渡って得点王に輝いたことで知られているウズベキスタンの名ストライカー。1999年にバルティカ・カリーニングラードから名門ディナモ・キエフに加入し、1年目から20ゴールを奪取した。さらに4年目にはキャリアハイとなる22ゴールでトップスコアラーに。

2016年に引退後は古巣ディナモ・キエフでU-19のコーチやトップチームのコーチを務め、2019年にはロシアのロトル・ヴォルゴグラードでも指導を行っていた。

スコット・マクドナルド

得点王になったリーグ:スコティッシュ・プレミアシップ

シーズン:2007-08

国籍:オーストラリア

中村俊輔と同時期にスコティッシュ・プレミアシップのセルティックに所属していたことで知られているオーストラリア人ストライカー。10代でイギリスへと渡ってプレーし、多くのクラブで活躍した。

マザーウェルでゴールを量産したことから高く評価され、2007年にセルティックへと加入。初年度からレギュラーとして活躍し、シーズン25ゴールで得点王に輝いている。なお、現在はゴールドコースト・ナイツのコーチを務めているが、昨年のカップ戦でけが人が出たために一瞬だけ現役に復帰したことも。

クレイトン・ゼイン

得点王になったリーグ:ノルウェーリーグ

シーズン:2001

国籍:オーストラリア

若干28歳で現役を引退するなど短いキャリアを過ごしたオーストラリアのストライカー。2000年にノーザン・スピリットからノルウェーの名門モルデに加入し、2年目にリールストレムへと移ったところ大ブレイク。17ゴールで得点王に輝いた。

2001年のコンフェデレーションズカップではフランスを相手にゴールを決めるなど結果を残したが、2002年に加入したアンデルレヒトで活躍できず、ケガで2年もの離脱したあとに引退した。指導者に転身した後はニューカッスル・ジェッツの各カテゴリでコーチを務めている。

マーク・ヴィドゥカ

得点王になったリーグ:スコティッシュ・プレミアシップ

シーズン:1999-2000

国籍:オーストラリア

2006年のワールドカップで日本代表を恐怖の淵に陥れたオーストラリアの重戦車ストライカー。1998年にディナモ・ザグレブからセルティックへと加入し、そのパワフルなスタイルで成功を収めた。

1999-2000シーズンは28試合で25ゴールを叩き込み得点王に。すぐにリーズ・ユナイテッドへと引き抜かれ、プレミアリーグでもエースとしてゴールを量産した。現在はメルボルン・シティの経営に関わっていると伝えられているほか、ザグレブでコーヒーショップを経営しているそう。

アウレリオ・ヴィドマー

得点王になったリーグ:ベルギーリーグ

シーズン:1994-95

国籍:オーストラリア

1998年から1999年にかけてサンフレッチェ広島でプレーしたことでも知られているオーストラリア人ストライカー。1991年からベルギーへと進出し、1994-95シーズンには名門スタンダール・リエージュで22ゴールを決めて得点王になっている。

現役を離れたあとはアデレード・ユナイテッドでコーチとなり、後にオーストラリアサッカー連盟のコーチとして各年代を指導した。2016年からは東南アジアに渡り、現在はタイリーグのバンコク・ユナイテッドで監督を務めている。

フランク・ファリーナ

得点王になったリーグ:ベルギーリーグ

シーズン:1989-90

国籍:オーストラリア

オセアニアの伝説的ストライカーであるフランク・ファリーナ氏も、1989-90シーズンにベルギーリーグの得点王を獲得したことがある人物だ。国内のセミプロクラブで活躍した後1988年にクルブ・ブルッヘへと移籍し、2年目に24ゴールを奪取した。

なお10名に入り切らなかったものの、1988-89シーズンのベルギーリーグも得点王はオーストラリア人選手のエディ・クルンチェヴィッチであった。

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