日本人選手、欧州から見た市場価値が今季もっとも上がった10人

欧州各国リーグは2021-22シーズンの佳境を迎えている。

ここでは、『Transfermarkt』で「今季市場価値が最も上昇した日本人選手」を調べてみた(2021年7月からの上昇額)。なお、10位が3人同率になったため、実際は12人。

10位タイ 前田 大然(セルティック)

__現市場価値:160万ユーロ(2\.1億円)

今季の上昇額:50万ユーロ(6689万円)__

1月に2度目となる欧州移籍を決断すると、アンジ・ポステコグルー監督のもとで主力としてプレーした。

22試合で8ゴール5アシストを記録し、セルティックのリーグ優勝に貢献。絶え間ないスプリントによる超人的プレッシングで現地での評価を確立した。

横浜F・マリノスからのローンだが、本人の話からすると完全移籍は決まっているようだ。

10位タイ 原口 元気(ウニオン・ベルリン)

__現市場価値:300万ユーロ(4億円)

今季の上昇額:50万ユーロ(6689万円)__

ブンデスリーガに戻ってきた今季は30試合で2ゴール6アシストを記録。3-5-2の3センターの一角としてプレーすることが多かった。

今年で31歳になったが、いまでもギラギラ感を放っており、日本代表でも貴重な存在になっている。

10位タイ 三好 康児(アントワープ)

__現市場価値:250万ユーロ(3\.3億円)

今季の上昇額:50万ユーロ(6689万円)__

川崎フロンターレで育成されたレフティアタッカー。

欧州3シーズン目となる今季は怪我による離脱もあり、リーグ戦では21試合で1ゴールに留まった。

25歳となったほか、日本代表での立場も考えれば、来季は勝負になりそうだ。

9位 林 大地(シント=トロイデン)

__現市場価値:120万ユーロ(1\.6億円)

今季の上昇額:55.5万ユーロ(7424万円)__

東京オリンピックに参戦するとその勢いで初の欧州に参戦した“ビースト”。

デビュー戦でいきなり初ゴールを決めると、主力としてプレーを続けた。チーム内得点王は8ゴールの原大智に譲ったが、25試合で7ゴールを記録した。

チームには多くの日本人選手がいるが、外国人選手たちに悪口を言っていると誤解されないようにあまり日本人で固まり過ぎないにしているそう。

8位 中村 敬斗(LASKリンツ)

__現市場価値:80万ユーロ(1億円)

今季の上昇額:57.5万ユーロ(7700万円)__

2019年に10代で移籍したトゥウェンテでPSVとアヤックス相手にスーパーゴールを叩き込み、一気に評価を高めた。そのまま大きく飛躍するかと思われたが、その後はトーンダウン…。

ただ、オーストリア1部で復調を見せており、今季はチーム2位タイの6ゴールを決めている。まだ21歳と若いだけに再ブレイクは大いに期待できる。

7位 三笘 薫(ユニオン)

__現市場価値:250万ユーロ(3\.3億円)

上昇額:70万ユーロ(9365万円)__

日本人離れしたキレと迫力を持つドリブラー。

川崎フロンターレからブライトンに引き抜かれると、ベルギーで初の欧州を戦った。

移籍当初はストライカーでの起用を志願していたが、最終的には左ウィングバックとしてプレー。昇格組ながらレギュラーシーズン1位になったチームのなかで確かな存在感を見せつけた。

6位 守田 英正(サンタ・クララ)

__現市場価値:400万ユーロ(5\.3億円)

今季の上昇額:100万ユーロ(1.3億円)__

4-3-3システムに移行した日本代表で不可欠な存在になった実力派ボランチ。

川崎フロンターレから移籍したポルトガルでも評価を高めており、今季も38試合に出場している。

もしスポルティングに栄転すれば、27歳にして欧州最高峰の舞台であるチャンピオンズリーグに参戦することになるが…。

5位 藤本 寛也(ジウ・ヴィセンテ)

__現市場価値:200万ユーロ(2\.6億円)

今季の上昇額:130万ユーロ(1.7億円)__

東京ヴェルディで育成された秀英レフティ。

ローン2年目となる今季はポルトガル1部で10番を背負い、30試合以上に出場するなど飛躍を見せた。チームも5位と躍進し、来季のUEFAカンファレンスリーグ予選出場という偉業を成し遂げている。

ローン期間は今夏までだが、ジウ・ヴィセンテは買取オプションを持っているようだ。

4位 伊藤 洋輝(シュトゥットガルト)

__現市場価値:300万ユーロ(4億円)

今季の上昇額:245万ユーロ(3.2億円)__

Jリーグでも強烈な左足を見せつけるなどスケールの大きさを感じさせていたが、欧州参戦1年目にして期待を上回るパフォーマンスを見せた。

ブンデスリーガで29試合に出場するなど飛躍。CBだけでなく、左サイドバックとしてもプレーし、ブンデスのルーキーオブザイヤー候補にも選出されている。

23歳と若く今後の日本代表入りに期待だ。

3位 奥川 雅也(ビーレフェルト)

__現市場価値:500万ユーロ(6\.7億円)

今季の上昇額:250万ユーロ(3.3億円)__

“京都のネイマール”と呼ばれ、期待されてきたアタッカー。かつてはドリブルが最大の武器だったが、欧州で得点力も身に着けた。

今季はブンデスリーガで日本人トップとなる8ゴールを決めたが、26歳にしていまだ代表デビューは果たせず。チームは2部降格となっており、今夏の去就が注目される。

2位 古橋 亨梧(セルティック)

__現市場価値:550万ユーロ(7\.3億円)

上昇額:350万ユーロ(4.6億円)__

ポステコグルー監督のもとでゴールを量産し、瞬く間にセルティックで愛されるヒーローになった。

全コンペティションで20ゴールを決めて、覇権奪還に大貢献。怪我がありながらも、年間MVPの候補にノミネートされている。

市場価値は意外なほど低めに抑えられているが、それは27歳という年齢のせいだろう。

1位 冨安 健洋(アーセナル)

__現市場価値:2500万ユーロ(33億円)

今季の上昇額:500万ユーロ(6.7億円)__

日本サッカー史上最高レベルのポテンシャルを持つ男。

移籍期限最終日に1860万ユーロ(25億円)でアーセナルに引き抜かれると、右サイドバックとして活躍を続けた。

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チームに安定をもたらすハイパフォーマンスでプレミアリーグでの評価を確立。怪我による長期離脱がなければ、クラブの年間MVPになっていたかもしれない。

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