なぜエムバペは契約延長を決めたのか…スペイン紙で心境を語る「何が出来るか考えて…」

 今シーズン、いや数年前から続いていたキリアン・エムバペの去就問題。移籍濃厚と言われた中、リーグ最終戦にパリ・サンジェルマンと2025年まで契約延長を締結するビッグサプライズを提供。この決断の裏にどのような思いがあったのか。エムバペがスペイン紙『マルカ』のインタビューで語っている。

レアル移籍濃厚から一転!エムバペがPSGと2025年まで契約延長

「いろいろ考えたけど、自分で決めたことだ。自分に何が出来るか、何になれるかたくさん考えた。僕の選択は、フランス人だから母国に残り、PSGの新たなプロジェクト、新しい時代の一部になる事だった。自分で決めた事だから良い決断だと思うよ」。

ワールドカップ後に退団する条項は含まれている?
「スペインではそのような条項があるみたいだけど、フランスにはない。今のところ、新しい契約と来シーズンの事しか考えたくない。偉大な選手になりたいならみんなを尊敬しなければならないし、自分のクラブを尊敬しなければならない。今は僕はPSGの選手だ」。

「だから正直に言うと、リバプールとも話をしていたんだ。赤は母親が好きな色で、リバプールが好きだったからね。なぜ好きなのかは彼女に聞いてくれ(笑)。数年前に僕がモナコにいた時に会ったけど、素晴らしいクラブだよ。今は少し話をするくらいだったから…。最終的にはPSGとレアルの間での話となった」。

「去年、僕がレアルに行きたがっていたのはみんな知っている。でも今は違う。僕はフランス人だし、国にとって重要な存在であるのは理解している。国とって重要であれば、サッカーのことだけでなく、自分に人生についても考えなければならない。レアルは14歳の時に1週間だけプレーした事あったけど、素晴らしいクラブだしチャンピオンズリーグ決勝での成功を願っているよ」。

いつかレアルでプレーするのが夢?
「つい先日新しい契約にサインしたばかりなのに、レアルでプレーしたいなんているのは失礼な話だ。今日の新しい契約、今に集中しているよ。契約は3年あるけど、今はPSGでの1年に集中している。父親からいつも自分らしくと言われるけど、スーパースターでありながら、自分らしくいられる、それが僕なんだ。リラックスして、サッカーやビジネスのために、有名人だからって事で何かする時もあるけど、家に帰れば普通の男だよ。僕はキリアンで、家族との自由な時間を大切にするんだ」。

先日のマドリード旅行は、移籍を助長させるような失敗だったと思う?
「間違いないね。アシュラフ(ハキミ)から“頼む、一緒にマドリードに行こう”って言われたんだ。マドリードに行ったのはレアルと話をするためでなく、プライベートな旅行だったんだ。誰にも見られないように名前も何もかも変えたけど、レストランに食事をするときにみんなに見られた。でもアシュラフは旅費を払ってくれたし、空港ではみんなに気付かれないようにしてくれたから、旅行しようと思ったのもアシュラフのおかげだよ」。

エムバペが契約延長を決断した経緯を語る Photo Eurasia Sport Images

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