レアルが「獲得失敗した」10名の超有名選手

これまで多くの名選手を獲得してきたレアル・マドリー。彼らが誘えば多くの選手が移籍を検討するに違いない…と言われるほどのビッグクラブだ。

しかしながらもちろん獲得に失敗したと言われている選手たちも。今回は『Planet Football』から「レアル・マドリーが獲得に失敗した10名の選手たちと、その代役」をお送りする。

ロナウジーニョ

2000年代初頭に見られたレアル・マドリーの「銀河系軍団」は、サッカーの能力だけで集められたものではなかった。その広告的な役割や価値も判断されていた。

そのため、フロレンティーノ・ペレス会長は当時PSGにいたロナウジーニョが獲得可能になった時、よりブランド力が高いデイヴィッド・ベッカムの方を選んだと伝えられている。

ただ結果としてはバルセロナへと移籍したロナウジーニョが華やかなプレーで多くの価値を示した一方で、ベッカムはあまりスペインで大きな活躍を見せたとは言い難い状況になってしまった。

フランチェスコ・トッティ

レアル・マドリーは2003年夏のマーケットであまり動きを見せず、デイヴィッド・ベッカム1人だけを補強した。その理由はフランチェスコ・トッティの獲得ができなかったためだと伝えられている。

トッティはイタリア・セリエAのローマにそのキャリアをすべて捧げることになったが、一つ間違っていればレアル・マドリーへと移籍することになっていたかもしれない。それは本人も「私はレアル・マドリーと本当に接近していたし、ローマを離れることを考えていた。ファンを尊重しなければならないのでイタリアの他のチームに行く選択肢はなかった」と認めていた。

1年後、レアル・マドリーは次の銀河系候補としてマイケル・オーウェンを獲得することにした。

パトリック・ヴィエラ

守備的な仕事を一手に担っていたクロード・マケレレを2003年夏に放出したレアル・マドリー。その後は中盤のバランスに苦しむことになり、次年度に守備を強化しなければいけなかった。

ディレクターのエミリオ・ブトラゲーニョは「パトリック・ヴィエラは我々にとって非常に興味深く重要な選手だ」と発言し、2004年夏の獲得は近いと示唆していた。

しかしながらヴィエラはアーセナルに1年間残ることを選択し、それからユヴェントスへと移籍した。レアル・マドリーは急遽エヴァートンからトーマス・グラヴェセンを獲得している。

セスク・ファブレガス

アーセナルで若くしてデビューを果たしたセスク・ファブレガス。そのキャリアが成功の道を歩む中で、少年時代に過ごしていたバルセロナへ復帰する可能性はかなり高いと思われていた。しかしその一方、レアル・マドリーも彼の獲得に手を伸ばしていたという。

「歴史上最大のチームの一つであるレアル・マドリーに求められていることは重要なものだ」とセスクは2008年に語っており、当時のラモン・カルデロン会長に「ノーではないが、今ではない」と答えたという。

レアル・マドリーはその時、若手のセントラルMFとしてアヤックスからウェスレイ・スナイデルを獲得。そのために2700万ユーロを投じている。

アシュリー・コール

ガブリエル・エインセがチームを離れた2009年夏、レアル・マドリーは左サイドバックを探していた。そこで候補となっていたのがチェルシーに所属していたアシュリー・コールだった。

しかし、その交渉は決裂。「非常に大変な時があった。退団を考えたが、アンチェロッティ監督と話したときに決めた。彼は私に残って欲しいと明言してくれたからだ」とアシュリー・コール自身が後に明かしている。

レアル・マドリーはその代わりにアルバロ・アルベロア、ラウール・アルビオル、エセキエル・ガライと獲得したが定着はできず、1年後にマルセロが左サイドバックのポジションを確保している。

ダビド・シルバ

バレンシアで長く活躍を見せた天才チャンスメイカーのダビド・シルバは、2010年にマンチェスター・シティへと移籍。セルヒオ・アグエロらとともに強烈な前線を形成し、プレミアリーグでもレジェンドとなった。

レアル・マドリーが彼の獲得に動いていると伝えられていたのは2012年の夏。攻撃の面でパスを供給できるタイプの選手を探していたことにより、ダビド・シルバがそのターゲットとなっていたという。

ただトッテナム・ホットスパーからルカ・モドリッチを獲得することができたため、ダビド・シルバへの関心は消えた。レアル・マドリーにとってはそれが良かったといえるだろう。

スティーブン・ジェラード

アメリカに移籍するまでリヴァプール一筋にプレーし続けたスティーヴン・ジェラード。しかしそのキャリアの中で何度か移籍に傾いたことがあるとも明かされている。

とくにジョゼ・モウリーニョ監督からは何度も誘われたことで知られており、2010年に彼がインテルからレアル・マドリーに移ったときには「ランパード+ジェラードの両取り」が計画されていたという。

もちろんこの補強計画は実現しなかったものの、そのときに獲得されたメスト・エジルとサミ・ケディラのドイツ代表コンビはレアル・マドリーで成功を収めている。

ダニエレ・デ・ロッシ

数年前にトッティの獲得に失敗していたレアル・マドリー。しかし2011年の夏にもローマから選手を引き抜こうとしていた。

その年の春から出されていたレポートによれば、レアル・マドリーは2500万ユーロの資金を投じてダニエレ・デ・ロッシを獲得しようと動いていたという。ローマはチャンピオンズリーグ出場権を逃しつつあったため狙い目…とも言われたが、その契約は実現しなかった。

ジョゼ・モウリーニョ監督はその代わりにボルシア・ドルトムントからヌリ・シャヒンをスペインへと連れてきたが、残念ながら彼は怪我に苦しめられることに。

ネイマール

フロレンティーノ・ペレス会長は、2013年にネイマールがレアル・マドリーでメディカルチェックを受けていたことを明かしている。

彼がサントスに所属しているときからバルセロナへの移籍が有力だと言われていたが、その際にレアル・マドリーもかなり熱心に獲得へと向かっていた。それが失敗した理由は移籍金の問題であるとも、選手側の意思であるとも…。

クラブはその代わりに巨額の資金を投じてギャレス・ベイルをトッテナム・ホットスパーから獲得。結果としてそれは失敗していないが、今になってクラブの重荷になっており評価が難しい…。

キリアン・エムバペ

レアル・マドリーがキリアン・エムバペを獲得するために1億6000万ユーロの入札をしたという事実こそ、昨年夏の移籍マーケットにおけるハイライトであった。

契約最終年度に入るエムバペに対してそれだけの投資を行うというのは異例なものだったが、結局その取引は実現せず。ダヴィド・アラバとエドゥアルド・カマヴィンガの獲得が行われている。

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そして今夏、PSGとの契約満了を迎える彼に対してレアル・マドリーはオファーを送っていたが…結局エムバペは待たせた末に残留を決断。またもその誘いを拒否することになった。

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