神奈川県警「アクティブ交番」運用1年 20署導入も認知度に課題 「存在感高め安全安心つなげたい」

横浜市金沢区の団地に開設中の金沢署のアクティブ交番=4月22日

 神奈川県警が「アクティブ交番」の運用を開始してから1年がたった。交番を廃止・統合する際に、交番機能を備えたワゴンタイプの車両を地域に配置する施策で、4月までに計20台を導入した。

 地域住民からは「交番が近づいてきたようだ」と好意的な意見が聞かれる一方、従来型を求める声も上がる。「交番の代わりとは知らなかった」と認知度の低さも課題となっている。県警は「存在感を高めて、地域の安全安心につなげたい」としている。

 県警は2019年3月、交番の再編統合の計画を策定、治安状況に見合った交番の場所や数を再整備しつつ、限られた財源で治安を維持、向上するのが狙い。18年4月1日時点で県内に472カ所あった交番を10年間で2割程度削減しつつ、代替としてアクティブ交番を配備することにした。

 県警地域総務課は「交番を1カ所新設する予算で、車両十数台を購入できる」と費用対効果を強調する。今年4月までに県内54署のうち、磯子、伊勢佐木、横須賀、藤沢、小田原など計20署が導入した。

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