日米首脳会談に広島食材 ランチメニューに神石牛 ふくらむ産地の期待

日米首脳会談で岸田総理とバイデン大統領の会食に彩りを添えた広島の食材が注目の的となっています。ランチメニューの食材として選ばれたのが、広島のブランド牛「神石牛」でした。

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赤身と脂身のバランスが絶妙なサーロインステーキ…。広島県東部・神石高原町のブランド牛「神石牛」です。

精肉店で仕込みをしているのは、神石牛の生産から販売までを手がける入江昭さんです。

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神石牛の生産販売「入江ミート」 入江昭代表
「(神石牛は)口の中で脂肪がねばりつくような感じがなく、あっさりして食べられる感じです」

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アメリカのバイデン大統領と岸田総理が、首脳会談の一環としてテーブルを囲んだワーキングランチ。そこで振る舞われたのが、「神石牛ヒレ肉のグリル」でした。入江さんは驚いたといいます。

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入江昭代表
「始めはビックリ。驚きが一番でした。すごくうれしかった」

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ヒレ肉は、1頭の牛から3キロほどしか取れない希少部位です。入江さんの店では、10日余り前に急きょ、ヒレ肉の注文が入りました。

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入江昭代表
「東京の大きなホテルから注文いただくのは本当に珍しい。『神石牛のヒレ肉が実は4本いるんですけど、何とかなりませんか』という話をいただいた。後で確認をしたら実はそうだったんですよという話を聞いて…」

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神石牛の出荷量は、年間400頭余りで決して多くはありません。1年を通して冷涼な気候で自然環境に恵まれた神石地区。担い手不足という課題を抱えながらも、5軒の肥育農家が手塩にかけて牛を育てています。

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和牛のルーツの1つとされる広島和牛の代名詞となるほど、神石牛には古い歴史があります。

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入江昭代表
「まだまだ若い方が牛や和牛の生産について前向きに考えてもらえるようになったら」

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最近はコロナ禍に見舞われ、売り上げが半減した時期もありました。大統領をもてなした食材として突如、注目を集めたことをきっかけに入江さんは、「国内外の人に神石牛ブランドを知ってもらいたい」と話します。

入江ミート 入江昭代表
「夢は大きくということもありますので、いろんな世界の方々に食べていただいて、段階を踏みながら、わたしの永久の夢になると思います」

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神石牛が、サミット広島決定を後押しした「影の功労者」だったのかもしれません。

一方、夕食会で日米首脳が乾杯したことで注目の「広島レモンサイダー」。広島県内の産品を紹介する、こちらのお店を訪ねてみました。

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坂本可織記者
「バイデン大統領に振る舞われた広島レモンサイダー。開店1時間もせず、売り切れとなっています」

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店には、ネット販売での注文が相次いでいます。多いときでは1日10本程度ですが、きのう24日までで100本近く売れたそうです。

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在庫を確保できる見通しが立っていないことから、ネットの注文についてはいったんストップするということです。

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購入した人
「今、話題で、テレビで見たから。前々から母がレモンサイダーのことを知っていて、わたしが今、広島にいるので『送って』と言われた」

ひろしま夢ぷらざ 猪原真紀さん
「広島のものを使っていただけることはありがたい。生産者が大事にされてきたものなのでしっかりと使っていただければと思う」

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