横浜市中区の横浜港大さん橋国際客船ターミナルに停泊するクルーズ船「飛鳥Ⅱ」と「ぱしふぃっくびいなす」が25日、船上からリレー形式で演奏を披露した。集まった客船ファンらは軽快な音楽に合わせて手拍子などし、ひとときのステージを堪能していた。
最初に飛鳥Ⅱ専属バンドのアスカオーケストラがジャズ2曲を披露。続いてぱしふぃっくびいなす専属のセント・トロペスバンドが日本のヒット曲2曲を演奏した。乗組員もデッキに現れ、大さん橋屋上の来場者とともに手拍子をしたり、踊ったりして盛り上がった。約30分間の“ダブル演奏会”が終了すると、互いにエールを送る汽笛交換が鳴り響いた。
飛鳥Ⅱは3月19日、出港を控えていた船内で電気関係機器に不具合が生じ、以降約2カ月間にわたり大さん橋に停泊している。6月10日からのクルーズ再開が決まっているが、来場者に楽しんでもらえるイベントをと、4月中旬から5月8日までの土日・祝日に30分~1時間、バンド演奏を披露した。ぱしふぃっくびいなすの乗組員がその演奏を聴いて申し入れ、今回のダブル演奏会が実現した。
飛鳥Ⅱの担当者は「貴重な経験となった。客船の雰囲気を多少なりとも感じ取ってもらえていればうれしい」とし、ぱしふぃっくびいなすの担当者は「互いに個性が出た演奏で、新鮮な交流を演出できたのでは」と話していた。