クラウドファンディング、認知度アップへ工夫が大事 ミラカナセミナーで成功者が体験談

ミラカナの成功例などの報告があったオンラインセミナー=5月25日

 福井県内に特化したクラウドファンディング(CF)サービス「ミラカナ」の仕組みなどを紹介するセミナーが5月25日、オンラインで開かれた。CFプロジェクト成功者が体験談を披露し、認知度を上げることの重要性をアドバイスした。

 ミラカナは福井新聞社、福井銀行とCF運営のレディーフォーが連携し、2018年にサービスを開始した。県内で地域活動や商品開発などのプロジェクトを始める人の資金調達をサポートする。今回のセミナーにはCFに興味のある個人や企業担当者など24人が参加した。

 ミラカナでCFを成功させたNPO法人「おっとふぁーざー」(福井県坂井市)の舘直宏代表理事が報告した。休校中の学校で父親と子どもが遊ぶ機会を提供しようと挑戦し、支援者118人から約111万円の資金を集めた。

 成功するためには「一人でも多くの人にプロジェクトを知ってもらうことが大事」と強調。SNS(交流サイト)などで広報したほか、手作りの名刺を出会った人に手渡したことを紹介した。一方で、「(資金調達の)見立てが甘かった」と振り返り、ウェブサイトをより工夫して周知する大切さを指摘した。

 CFの利用を考えている人に向けて、「自分の夢をかなえるチャンス。大変だが興味があれば一歩を踏み出してほしい」とエールを送った。

 【ミラカナ】福井県に特化したクラウドファンディング(CF)サービス。県内でさまざまなプロジェクトを始める人の資金調達を応援するプラットフォームとして2018年に福井新聞社、福井銀行、レディーフォーが連携して始まった。21年から福邦銀行が事業に参画し同年、累計支援額が1億円を突破した。

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