「新庁の実績見えぬ」 維新・青柳氏、牧島デジタル相批判「辞めるべきは」

牧島かれん氏(資料写真)

 27日の衆院予算委員会で牧島かれんデジタル相(神奈川17区)が日本維新の会から「新庁の実績が見えない」との批判を浴びた。マイナンバーカードの取得を義務化し、迅速なプッシュ型の給付などを目指す同党の不満が背景とみられる。牧島氏は「成果が実感できないとの厳しい意見は真摯(しんし)に受け止める」と答弁した。

 維新の青柳仁士氏はデジタル庁を巡る「官僚が業務を牛耳り、民間出向者のやる気をそぐ」との一部報道を引き、事務方トップであるデジタル監の石倉洋子氏が4月に退任したことを「引責ではないのか」と指摘。「成果が上がらない現状を受けとめよ」と迫った。

 牧島氏は「これまでにない官民融合の組織で知見をどう生かすか努力している」と説明。デジタル監については「個々の坦務の『見える化』など成果を挙げた上での交代」と反論した。

 青柳氏から「辞めるべきは大臣ではないのか」とただされたが、「デジタル社会の恩恵を国民へいち早く届けるため引き続き職務に取り組む」とくみしなかった。

 一方、マイナンバーカードと健康保険証の一本化を岸田文雄首相に求めた足立康史氏からは「総理がカード取得を義務化しないから牧島大臣は苦労しますよね」と声を掛けられる場面もあった。

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