マゼランペンギンのひなが続々と誕生 親鳥が子育て最中 うみがたり

 上越市立水族博物館「うみがたり」(上越市五智2)で、マゼランペンギンのひなが続々と誕生している。

 5月9日に最初のひながふ化し、25日の時点で昨年を上回る12羽が誕生した。巣の中でふ化を待つ卵は複数あり、ひなはさらに増える見込みだ。

 繁殖シーズンは「うみがたり」になってから4回目。3月からつがいによる巣選びや、新たなつがいづくりが始まり、3月27日に最初の産卵を確認した。同館はマゼランペンギンの一大繁殖地であるプンタトンボ(アルゼンチン)の環境を再現し、岩を模した巣を多数設置しているが、今シーズンは木箱の巣を複数増設し、ペンギンに選択肢を増やすことで繁殖を促すことにつなげた。

 生まれたばかりのひなは巣の中で親鳥に守られ、姿を見ることは難しいが、親鳥と比べて音程の高い鳴き声を聞くことができる。マゼランペンギン担当の横澤彰平さん(29)は「声が聞けるのはアクリルなどで隔てていない当館ならでは。ひなのかわいい声に応えて、親が餌を与える。子育てを頑張っている様子を見てほしい」と話す。

親鳥の腹の下で守られているマゼランペンギンのひな。ふわふわの綿羽に全身が覆われている(25日撮影)

 親鳥の半分ほどの体長まで育つと、巣の外に姿を見せる機会が増え、1カ月ほどでプールで泳ぎ出すという。

 同館ではこれまで、その年に生まれたペンギンたちのチーム名を公募して決定。今年も公募を検討している。

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