個人所有の山林取得 自然保護 「妙高の森トラスト」に (公社)日本ナショナル・トラスト協会

 「ナショナル・トラスト」活動を行っている公益社団法人日本ナショナル・トラスト協会(東京都豊島区、池谷奉文会長)は4月20日付で、妙高市兼俣にある山林3・96ヘクタールの贈与を受け、トラスト地「妙高の森トラスト」として取得したと発表した。

妙高の森トラスト(同協会提供写真)

 ナショナル・トラストは、森林、緑地など自然地などを買い取りや贈与によって取得し、保全と保護を行う活動。同協会は2007年から本格的な土地取得活動を始め、今回の「妙高の森」で全国57カ所目となり、取得トラスト総面積は1747ヘクタールとなった。本県では「越後湯沢・三俣の森トラスト」に続き2カ所目となる。
 同協会によると、取得した山林の所有者は現在東京都内在住の個人だという。昨年11月ごろに、所有者から提供の申し入れ打診があり、調査などを経て無償による受贈が決まった。
 取得した山林は、日本百名山「妙高山」の裾野に広がる妙高市の妙高高原に位置する。オオルリやキビタキなど鳥類がさえずる広葉樹の森で、日本海に流れる関川上流域でもあり、本県の水源地域にも指定されている。
 同協会は同トラスト地について、「改変することなく、自然の恵みをもたらす大切な森として将来世代に引き継ぎたい」としている。
 全国のトラスト地は協会ホームページで閲覧できる。

http://www.ntrust.or.jp/gaiyo/trust/index.html

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