【ラグビー・リーグワン】相模原1部昇格 クラブキャプテン土佐「ほっとしている」

昇格を決め笑顔を見せる相模原の土佐=花園ラグビー場(立石 祐志写す)

 ラグビーの新リーグ発足初年度に1部昇格を果たした三菱重工相模原ダイナボアーズ。地元の関東学院大出身でクラブキャプテンを務める土佐誠(35)は、歓喜の瞬間を観客席で見届けた。「自分たちの力を出し切って昇格できたので、ほっとしている」。チームの和を最優先に考え、グラウンド内外のかじ取り役に徹してきただけに喜びもひとしおだった。

 決戦2日前の26日。相模原市内での練習後、選手やスタッフ、グラウンドキーパーを含めた約60人で組んだ大きな円陣は、土佐が目指した組織づくりの象徴だった。

 相模原にはプロ契約と社員選手がおり、外国籍や生え抜き、移籍組など背景の違う選手が共にプレーする。土佐は日々の練習で先頭に立つだけでなく、選手個人や家族が抱えるラグビー以外の問題にも常にアンテナを張ってきた。

 大学卒業から13年。選手としてのピークを過ぎ、リーグ1年目の公式戦出場はなかった。それでもチームに貢献できることはないか─。リーダー陣を中心に話し合いを繰り返し、選手の不安や疑問を解決しようと努めてきた。

 6月には36歳になる。「すぐには考えていない」と前置きした上で、セカンドキャリアには教職の道を思い描く。

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