日南・小村寿太郎記念館 改修後初の企画展

日南市・小村寿太郎記念館で開催されている企画展「草創期の小村記念館」

 日南市飫肥の小村寿太郎記念館は企画展「草創期の小村記念館」を開いている。同記念館が1993年に開館するまでを当時の新聞記事や年表で紹介している。6月末ごろまで。
 同記念館の3月のリニューアル後、初の企画展として実施している。「市制施行40周年記念事業」として記念館建設計画が90年にスタートし、93年に開館するまでの流れを年表形式のパネルで紹介。当時の新聞記事では着工前の基本設計段階や完成を祝う式典の様子などを知ることができる。
 また、16世紀後半に天正遣欧使節団がヨーロッパから持ち帰ったとされるバイオリンとビオラの復元品も展示している。楽器製作家の石井高(たかし)さん(故人)が復元し、92年に市に届けられたもので、ビオラの裏面に彫られた女神像も見どころの一つとなっている。
 市生涯学習課の佐藤智文文化財専門員は「記念館を作った人の思いを感じてほしい。地元の人も足を運ぶきっかけになれば」と話している。
 同館の企画展示コーナーは市民の利用も可能。同課文化財係(電話)0987(31)1145。

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