〈県知事選〉花角氏 盤石の再選 片桐氏 訴え大勢ならず

 任期満了に伴う県知事選は29日に投票が行われた。即日開票の結果、現職・花角英世氏(64)が、脱原発系市民団体会長で会社役員の新人・片桐奈保美氏(72)との一騎打ちを制し、2期目の当選を果たした。

 花角氏は自民、公明両党に国民民主党、労働組合組織の連合新潟の支援を受けて組織戦を展開。知事就任当初から掲げる「住んでよし、訪れてよしの新潟県」実現に向けた各種政策公約を示し、着実に支持を固めた。

中川幹太上越市長(左)、自民党県連会長の高鳥修一衆院議員(左から2人目)をはじめとした県内市町村長、与党議員、支援団体代表らと喜びを分かち合う花角氏(29日午後8時10分ごろ、新潟グランドホテルで)

 午後8時の開票速報で「当選確実」が報じられると、会場から割れんばかりの拍手が巻き起こった。花角氏は「皆さんの支えに感謝。これまで以上に経済活性化、暮らしやすい新潟を目指し着実に取り組む」と述べた。

盤石な選挙選の末再選を確実にした花角氏陣営の万歳風景

 片桐氏は社民、共産両党、自身を支持する野党系の国会議員らと共に「原発なくして病院残す」と主張。花角県政における原発再稼働問題への姿勢、県立病院の在り方に不満を持つ有権者らに訴えたが、及ばなかった。
 片桐氏は敗戦の報を受け、「『自民党は大きい』という気持ち。悔しい」と率直な心境を吐露した上で「これをばねに、『世界最大の(柏崎刈羽)原発を動かしてはいけない』と、これからも断固として頑張る」とした。

敗戦の弁を述べる片桐氏(29日午後8時20分ごろ、ホテルオークラ新潟で)

新潟県知事選開票状況 開票98・99%
当702、843 花角 英世(64)知事 無・現②
 203、545 片桐奈保美(72)会社役員 無・新
氏名、年齢、職業、党派の順。年齢は投票日当日の満年齢。無=無所属、現=現職、新=新人。丸数字は当選回数。

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