BMW、次世代BEV『iX』に航続615km、0-100km/h加速3.8秒を誇るトップモデル“M60”を設定

 BMW M社設立50周年を記念し、その一環として次世代電気自動車『BMW iX(アイエックス)』のラインアップにも“M”の名を冠したトップモデルが登場。1充電で615kmもの長距離走行が可能で、そのモーターから1100Nmものトルクを発生して0-100km/hは3.8秒と、スーパースポーツ級の動力性能を得た『BMW iX M60(エムロクマル)』が、5月24日より発売開始となっている。

 伝統のキドニー・グリルをさらに大型化し、現行ラインアップで最もスリムなヘッドライトのデザインを組み合わせるとともに、インテリアでもBMWとして初採用の湾曲カーブド・ディスプレイを搭載するなど、次世代モビリティであることを強烈に主張する『iX』に、トップ・オブ・パフォーマンスと呼ぶべき高性能モデルが導入された。

 大型リチウムイオン・バッテリーによる航続可能距離を武器とする同モデルだが、このM60に搭載する電池の総エネルギー量は111.5kWhに達し、一充電での走行可能距離は615kmとしている。

 その上でフロントには最高出力258PS(190kW)を発揮するモーターを、リヤには同489PS(360kW)のモーターをそれぞれ1基ずつ備え、4輪駆動でのシステムトータル出力は619PS(455kW)、最大トルクは1015Nm(スポーツ・モードでは1100Nm)にまで到達。前述のとおり圧倒的な加速性能が備わっている。

 普通充電と急速充電(CHAdeMO)に対応した最新の充電テクノロジーにより、自宅で6.4kWのBMWウォール・ボックス(200V/32A)を利用すれば、一晩(約19.5時間)で、充電開始時0%の状態から100%まで充電することが可能に。

 一方、急速充電のCHAdeMOでは現在主流の90kW充電器の利用で、約75分で80%程度の充電が完了。また10分ほどの急速充電でも最大約80km程度、航続可能距離を伸ばすことができるという。

1充電で615kmもの長距離走行が可能で、そのモーターから1100Nmものトルクを発生して0-100km/hは3.8秒とスーパースポーツ級の動力性能を得る
4輪駆動でのシステムトータル出力は619PS(455kW)を誇り、リヤには”M”のエンブレムも装着

■新コンセプトのヒート・コンフォート・パッケージも採用

 さらにBMWの各店舗に設置予定の150kW急速充電器を利用した場合、約60分で0から80%程度まで充電でき、10分間で約130kmほどの航続可能距離を延伸することが可能となる。

 シャシー側では任意で-10mmから+20mmまで合計30mmの車高調整が可能な4輪アダプティブ・エア・サスペンションや、走行状況に応じて後輪を積極的に操舵させるインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングも搭載。

 後者は走行状況に応じて後輪を積極的に操舵させることで、街中では最大3.2度の逆位相を可能として取り回し性能を高め、高速時には最大2度の同位相とすることでスポーティな走行性能を両立。とくに低速時には旋回時の安定性が高まることにより、後席の乗り心地を向上させる効果ももたらされる。

 さらに従来のエアコンによる温風や前後シート、ステアリングヒーターなどに加え、センターコンソールや前後ドアパネル、ダッシュボード下部の表面を加熱する特殊な表面加熱技術により、冬季の運転においても車室内が暖かなラウンジのように心地良い空間とする新コンセプトのヒート・コンフォート・パッケージも採用。

 また、無音の世界が基本となるEVにおいて、音による効果で『駆けぬける歓び』を体感可能とするアイコニック・サウンド・エレクトリックも搭載。そのサウンドクリエイションには、著名なドイツ出身の映画音楽作曲家であるハンス・ジマーが監修を担当している。

 もちろん安全機能・運転支援システムのドライビング・アシスト・プロフェッショナルや、BMWコネクテッド・ドライブ、AI音声認識技術によるインテリジェント・パーソナル・アシスタントも搭載し、アマゾン・アレクサとの連携機能も備え、価格は1740万円(税込)となっている。

インテリアでもBMWとして初採用の湾曲カーブド・ディスプレイを搭載する
走行状況に応じて後輪を積極的に操舵させるインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングも採用する

BMW カスタマー・インタラクション・センター:フリーダイヤル:0120-269-437
BMW インターネット・ウェブサイト:http://www.bmw.co.jp

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