10月に開催予定の「いちご一会とちぎ国体・とちぎ大会」の警備に万全を期すため、宇都宮東署などは31日、サッカーの試合会場となる栃木県宇都宮市清原工業団地の県グリーンスタジアムで、官民合同の総合警備訓練を実施した。実際の試合会場で国体に向けた大規模な警備訓練を行うのは初めて。
訓練は、観客輸送用のシャトルバスに爆弾が仕掛けられ、スタジアム事務所のパソコンがサイバー攻撃を受けて野外の大型モニターに爆破予告動画が流れるというシナリオ。小雨が降る中、県警のほか、国体運営に関わる県や宇都宮市、民間バス会社などの約110人が参加した。
試合開始直後、大型モニターにどくろが表示され、「爆弾を仕掛けた」と音声が流れた。警察官らは選手、観客役の約50人の避難誘導を実施。爆弾はバスを検問中に車内で発見されたという設定で、乗客役約10人を降ろした後、爆発物処理の手順を確認した。
事務所ではサイバー攻撃に関する初動捜査訓練なども行われた。