伸ばした髪寄付 廣田心優さん(三郷小5年)がヘアドネーション 医療用ウィッグ製作に役立てて

 医療用ウィッグ(カツラ)製作に役立ててもらおうと、上越市立三郷小5年の廣田心優さん(10)が5月28日、同市子安新田の美容室「ヘアモアイースト」で、生まれてから伸ばしてきた髪を寄付する「ヘアドネーション」を行った。

 病気や事故などで髪を失った子どもたちに、寄付された髪を使用した医療用ウィッグを無償提供する活動の一環。ウィッグに使用する髪は最低でも30センチほどの長さで、1人当たり30人分の量が必要となる。

 心優さんは母・理恵さん(37)がヘアドネーションに関心を持っていたこともあり、生まれてからずっと後ろ髪を伸ばしてきた。本人が強く意識したのは小学生になってからという。数年前に同じダンススクールに通う男子もヘアドネーションを実施。昨年、取り組みの詳細を調べ、読書感想文として発表した。

 カット当日の長さは1メートル以上。「ヘアスタイルの自由を楽しんでほしい」という心優さんの意向で、40センチほどを提供した。先端は記念に保存し、家族も髪にはさみを入れた。心優さんは「手入れが大変だったけれど、なくなると少し寂しい」と振り返り、「困っている人のため、少しでも役に立てれば」と願った。

伸ばした髪寄付 廣田心優さん(三郷小5年)がヘアドネーション 医療用ウィッグ製作に役立てて

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