フィリーズがジラルディ監督の解任を発表 トムソンが暫定監督に

2011年以来11年ぶりのポストシーズン進出を目指しているフィリーズは、開幕からの51試合で22勝29敗を調子が上がらず、ナショナル・リーグ東部地区で首位メッツから12ゲーム差の3位に低迷している。デーブ・ドンブロウスキー編成本部長は我慢の限界を迎え、日本時間6月4日にジョー・ジラルディ監督の解任を発表した。「すべてをジョーの責任にするつもりはない」と語ったドンブロウスキーだが、「チームは苦戦しているし、私はガッカリしている」ともコメント。ベンチコーチのロブ・トムソンが暫定監督に就任することも発表された。

今季のフィリーズはニック・カステヤノス、カイル・シュワーバーらを獲得して戦力を強化。年俸総額は2億3000万ドルを超えており、球団史上初めてぜいたく税の課税ラインを超過した。ところが、ここまで22勝29敗と低迷。ドンブロウスキーは「我々はもっといいチームだと思う。最も重要なのは状況を好転させることだ。そのためには違った声が必要なんだ。トムソンはジョーとは違った形で選手やコーチ陣と関係を築いてくれるだろう。きっとそれは上手くいくと思う」と語り、監督交代というカードを切ることになった。

1969年以降、1シーズンに複数の監督が20試合以上で指揮を執ったチームは174チーム存在するが、そのうちポストシーズン進出を果たしたのは14チームだけ。割合で言うとわずか8%に過ぎない。直近では2009年のロッキーズが最後である。ヤンキース時代も含めてジラルディの下でベンチコーチを務めてきたトムソンは、シーズン途中での監督交代からのポストシーズン進出という難しいミッションに挑むことになる。

トムソンは「私は少しジョーとは違うんだ。その違いについて言及するつもりはないけれど、準備は万端だよ。選手とのコミュニケーションも上手くいくと思う」とコメント。ドンブロウスキーは「我々はポストシーズンに進出できると思っている」と語っているが、トムソンは状況を好転させ、その期待に応えることができるだろうか。

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