福井市中心部のベンチ破損、スケートボードか 車輪のような黒い跡、警察に被害相談

車輪のような黒い跡が残り、一部が破損したベンチ=6月6日、福井県福井市大手3丁目

 歩行者空間の創出に向けた取り組みの一環で、福井県福井市大手3丁目の中央大通りに設置された複数のベンチの一部が破損していることが6月6日、分かった。カメラの映像などからスケートボードによるものとみられ、ベンチを管理するまちづくり福井は同日、破損した4基を撤去し、県警福井署に被害を相談した。

 ベンチは人工木材で、まちづくり福井や民間事業者でつくる実行委が1日から始めた「ふくみち」プロジェクトの一環として、福井放送会館周辺に8基を設置した。4基は座る部分が欠けたり、車輪のような黒い跡が付いたりしていた。

 4日朝にスタッフが破損しているのを発見。5日には破損箇所が増えていたため、さらなる被害の拡大防止や、ベンチ利用者の安全性に配慮し撤去することにした。人流測定のために設置したカメラには3日以降の夜間に、複数の人がベンチに飛び乗るなどしている様子が映っていたという。

 まちづくり福井の担当者は「にぎわいに向けた取り組みに水を差す行為」と憤っている。福井県スケートボード協会の上杉政充会長は「公共物の破損はあってはならないことで、各地に施設を増やしていこうとしている中でマイナスイメージになる。決められた場所で滑るなど一人一人がルールを守ってスマートに楽しんでほしい」と強く呼び掛けている。

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