ハンドボール男子 長崎日大4年ぶりV ライバル瓊浦に1点差 第74回県高校総合体育大会 第3日

【ハンドボール男子決勝、長崎日大―瓊浦】後半19分、長崎日大のポスト矢竹がシュートを決めて18点目=長崎市、県立総合体育館

 今季の主要県大会で1勝1敗。長崎日大と瓊浦のライバル対決となったハンドボール男子決勝は、例年同様、もつれにもつれた。その最終盤に流れをつかんだのは長崎日大。同点の残り1分30秒から3点を奪い、24-23で競り勝った。24点目を決めたポスト矢竹は「実力はほぼ一緒。最後は勝ちたい気持ちの強い方が勝つと信じていた」と声を弾ませた。
 180センチのエース井上をはじめ、179センチの矢竹ら、例年に比べて長身選手がそろった今季は「2度目の夏の日本一」を掲げて始動した。一方の瓊浦は小柄ながら“高速ハンド”が持ち味の好チーム。両校は競い合うように力をつけて、この日の本番を迎えた。
 1枚しかないインターハイ切符。まず試合を優位に進めたのは瓊浦だった。全国レベルに達している攻守の切り替えの速さを生かしながら、リードを保ち続けた。対する長崎日大は高さと組織力で応戦。矢竹がポストでディフェンスを引きつけ、フローター井上、石丸、サイド福田らが加点していくと、守っては主将の杉本を軸に全員が体を張った。我慢の時間は長かったが、チームは「勝った瞬間をずっとイメージしていた」(杉本)。
 そして訪れた歓喜の瞬間。柴原監督は「成長した3年生をはじめ、各ポジションでしっかりと役割を果たした」と目を細めた。勝利を信じ続けた長崎日大が、夏の日本一への挑戦権を手にした。


© 株式会社長崎新聞社