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最後の得点が決まった瞬間、選手、ベンチ、スタンドが一斉に両手を挙げて喜びを爆発させた。ソフトテニス女子団体は大村がV7を達成。普段は厳しい姿勢を崩さない勝野監督も「ごくろうさん。よく頑張った」と笑顔で選手たちの健闘をたたえた。
昨年11月の県新人大会の決勝リーグ。ライバルの長崎商に逆転負けした。この敗戦が徐々に重圧になっていく。県高総体の連覇を自分たちの代で途切れさせるわけにはいかない。焦りから選手たちは「朝練習をやりたい」と監督に打診したが、返答は「限られた時間で常に100%出せ。慣れないことはするな」だった。
突き放すような言葉でもあったが、選手たちはその意味をくみ取った。行動、意識に変化が生まれた。5月の連休中は九州の強豪校の胸を借りてレベルアップ。6日間、1日7~8試合をこなして、迷いを振り払った。粘り強さ、速さへの対応力も格段に上がった。
迎えた長崎商との決勝。エースペア同士の戦いで小林・鳥巣組が敗れたが、チームは動じなかった。田﨑・村川組が4-2で競り勝ってイーブンに戻すと、最後は松藤・坂本組が「楽しんで」いつも通りのプレーを徹底。4-0で勝って、チームを優勝に導いた。
これで連覇の重圧からは解放された。次の九州、全国大会は挑戦者として臨める。3年生の鳥巣は「優勝できてうれしかったけど、私は大事なところで負けた。この悔しさをバネに気合を入れ直す」と気持ちを切り替えていた。