女王在位70周年にあわせてピストルズの「God Save The Queen」が全英中間チャートで5位に浮上中

Photo: Richard E Aarons/Redferns

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1977年、セックス・ピストルズが、エリザベス女王の即位25周年の記念式典(シルバー・ジュビリー)にあわせて初リリースした「God Save The Queen」は、当時意図的に全英1位から外されたのではないかと噂されたほどの因縁を持つことで知られている。

あれから45年、6月4日に再発された同シングルは、音楽配信サービスの初動チャート・データでほぼ即時1位を獲得し、英オフィシャル・チャート・カンパニーによる今週前半の売上データでは5位にランクイン。

45年前、もともと「No Future」というタイトルが付けられていた「God Save The Queen」は、イギリスを“ファシスト体制”と比較し、女王は“人間ではない ”と主張するその反王政的な歌詞により、BBCからラジオ放送の全面禁止を言い渡された。しかし、その禁止令に反して、かつてないほどの注目を集めた同曲は、ロッド・スチュワートの「I Don’t Want To Talk About It」にわずかに及ばなかったものの、当時全英チャート2位を獲得したのだった。リード・シンガーのジョン・ライドン(ジョニー・ロットン)は後にこう明言していた。

「英国人が嫌いだから“God Save The Queen”を書いたんじゃない。ああいう歌を書くのは、彼らを愛し、彼らが虐待されていることにうんざりしているからなんだ」

さらにジョン・ライドンは、先日掲載された英タイムズ紙の社説の中で、王室に対して“敵意”はなく、「女王に神の祝福を。彼女は多くのことを我慢してきたんだ」とまで述べている。

また彼は、アナーキーという概念と現在の自身の関わりについては次のように語っている。

「アナーキーとは恐ろしい考えだ。はっきりさせておこう。私はアナキスト(無政府主義者)ではない。それに、世の中には組織的なアナキストによる(.orgが付いた)ウェブサイトがあることに驚いているんだ。企業から完全に資金提供されていながらも、その嵐の外にいることをわめき散らしているんだから、馬鹿げているよ」

バンドは、この「God Save The Queen」の再発とエリザベス女王のプラチナム・ジュビリーを記念して、表面にバンドロゴとユニオンジャック、裏面に女王(唇に安全ピンのピアスをした)の顔がデザインされた記念硬貨とNFTアートをリリースしている。

Written By Tim Peacock

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**【新装版ベスト盤】セックス・ピストルズ『The Sex Pistols: The Original Recordings』
**2022年5月27日発売

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