外国人観光客の受け入れ 期待の一方で… 大分

6月10日から外国人観光客の受け入れが再開されるのを前に、政府は7日、旅行中のガイドラインを発表しました。インバウンドの回復に兆しが見え始めましたが、県内の観光地や旅行業者からは様々な声が聞かれました。

受け入れ再開は、添乗員付きのツアー客に限られていて、韓国やアメリカなど98の国と地域から入国が認められます。

血の池地獄
工藤 昌文 専務取締役
「外国人観光客に関しては去年、2年前はゼロでしたから今後の復活に期待しています。」

由布院 ときの色
安部 順一店主 
「年間通して(外国人観光客に)来ていただいているので街としては(売り上げが)落ち込む時期が少なかった。そういう意味では活性化が望めるんじゃないかなと。」

政府は7日、受け入れのガイドラインを示し、マスクの着用など感染対策を徹底することや、医療費がカバーされる海外旅行保険への加入などを求めています。

観光庁の調べによりますと、コロナ禍以前、九州では福岡県に次いで外国人の宿泊客数が多かった大分県ですが、これまでで最も宿泊客数が多かった2018年と比べると、去年は、その2%にも満たない約2万5000人にまで減少しています。

旅館やホテルからは期待の声が上がりました。

REX HOTEL別府
佐藤 正邦さん
「(外国人が)多い時には2割から3割を占めるときもありました。別府はインバウンドや海外の方が動いてこそだと思うので国内と同様に盛り上がることを期待したい。」

山荘わらび野
髙田 淳平 支配人
「(湯布院は)観光客が来て潤っている街だった。これから徐々にでも個人客が入れるようになれば良いなと思う。」

一方、県内の旅行代理店からは…

「国際線のツアーは福岡の旅行業者が組んでいる。今のところ話は来ていない。」

大分空港に国際線の発着がないため、ツアーを組めないといいます。

また、別の代理店も・・・

「現時点で問い合わせはほぼ無い。ビザの申請や医療保険加入など条件が多いのが原因ではないか。」

県は、国際線の再開について見通しは立っていないとしています。

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