県が外来カミキリ被害防止の研修 栃木の渡良瀬運動公園

参加者の前で、薬剤の使い方を実演するメーカーの担当者

 【栃木】モモやウメ、サクラなどを枯死させる特定外来生物の昆虫クビアカツヤカミキリの成虫が活動する時季を迎え、県は8日、市藤岡渡良瀬運動公園で県内の市町職員や造園建設業者らを対象にした防除研修を開いた。

 10市町の職員らを含む約100人が参加した。県や薬剤メーカーがブースごとに対処法などを説明。薬剤メーカー8社のブースでは樹幹注入剤や散布剤などの特徴や効果の説明があり、同公園のサクラの木で薬剤の使い方が実演された。県のブースでは、羽化した成虫が飛び立つのを防ぐためのネットを木に巻く方法が実践された。

 クビアカツヤカミキリは幼虫が樹木内部を食い荒らして枯死させる。県内では2016年に足利市で初めて確認され、現在は栃木、小山、佐野、壬生、野木の6市町に被害が拡大している。県は被害が確認された場合の対処法を周知するため、18年から研修会を開催している。

 県自然環境課は「被害をいち早く発見し、環境や被害の状況によって薬剤を組み合わせて対処してほしい」と話した。

 

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