全国新酒鑑評会 長崎県内3銘柄に金賞 入賞6銘柄、昨年上回る

入賞した県内の日本酒6銘柄

 清酒の香りや味などを審査する全国新酒鑑評会(酒類総合研究所など主催)で長崎県内の日本酒6銘柄が入賞し、うち3銘柄が最高賞の金賞を受賞した。各蔵元の関係者らが8日、県庁を訪れ、5銘柄が入賞した昨年を上回る好成績を大石賢吾知事に報告。「酒を通じて、長崎の米、水が評価された」と喜びを語った。
 金賞は、福田酒造(平戸市)の大吟醸「福鶴・長崎美人」、河内酒造(対馬市)の大吟醸「白嶽」、杵の川(諫早市)の「杵の川 大吟醸雫しぼり」の3銘柄。森酒造場(平戸市)の純米大吟醸「飛鸞(ひらん) 絆」、潜龍酒造(佐世保市)の大吟醸「本陣 ふるさと讃歌」、今里酒造(東彼波佐見町)の大吟醸「六十餘(よ)洲(しゅう)」の3銘柄が入賞した。
 福田酒造の福田詮(あきら)社長らによると、新型コロナウイルス感染拡大の影響で売り上げは落ち込んでいるが、若手後継者への世代交代が進み、製造技術や品質が向上しているという。

大石知事(左から4人目)に入賞を報告した関係者=県庁

 2年連続の金賞となった福田社長は「濃醇(のうじゅん)で辛口。口に含んで、味と香りを2度楽しめるまろやかな酒」、河内酒造の伊藤浩一郎代表社員も「香りが高く、少し甘口で切れがいい酒に仕上がった」と胸を張る。昨年は入賞だった杵の川の瀬頭信介社長は「ソフトな味わいで例年より切れがいい。香りに透明感があるクリアな酒ができた」と分析した。
 知事は「私も日本酒が大好き。今後も連携して、県産酒を県内外、国外の方々に楽しんでもらえるように全力で頑張りたい」と話した。
 同鑑評会は1911年から始まった唯一の全国規模の清酒鑑評会。今年は全国から826点が出品され、405点が入賞、うち205点が金賞に選ばれた。


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