沖縄本島、宮古の感染警報解除 コロナ1353人 病床使用38%

 沖縄県は9日、本島と宮古圏域に出していた新型コロナウイルスの感染拡大警報を解除した。警報は5月13日に発令していた。感染者が多かった5月中旬より病床使用率が改善され、入院調整が困難にならない水準になったことを考慮した。同日の新規感染者数は1353人、病床使用率は県全体で38.6%だった。

 玉城デニー知事は9日、県庁で記者会見し、県高校総合体育大会があった高校生の世代で感染が増加傾向にあることを指摘した。増加要因の特定は困難としつつ「中体連(県中学校総合体育大会)もこれから本格化する。子どもたちに限らず、保護者もイベントに参加する際は多人数で集まらず、イベント会場から直行直帰してほしい」と述べ、感染予防策の徹底を呼び掛けた。

 9日の新規感染者数は前週比で20人減少した。今週は前週を上回る日もあり、下げ止まり感もみられる。直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は588.91で全国1位。全国平均93.02の約6.3倍となっている。圏域別の病床使用率は本島45.2%、宮古7.6%、八重山4.5%だった。

 県は5月に発生したクラスター4件を公表した。石垣市内の社会福祉施設は53人が感染した。名護市の社会福祉施設(2件)、北部保健所管内の社会福祉施設(1件)でもクラスターがあった。

 米軍の新規感染者は40人だった。

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