『トップガン新作』巡りパラマウントが著作権侵害で訴えられる コロナ禍の公開延期が焦点か

パラマウント・ピクチャーズが映画『トップガン マーヴェリック』を巡り著作権侵害で訴えられている。イスラエル人作家の故エフード・ヨネイ氏の遺族は、1986年作『トップガン』の原作となった1983年発表の記事『トップガン』(ヨネイ氏作)の権利が失効した状態で続編を製作したとして同社を訴えている。

遺族が6日にロサンゼルス連邦裁判所へ提出した書類によると、パラマウントは米著作権法のもと、失効した同作の権利を再び取得しなかったという。遺族は、ヨネイ氏の「文学的努力と感情に訴える散文とナラティブ」がなければ、「トップガン」シリーズは存在しなかったとして、『トップガン マーヴェリック』の収益を含む損害賠償を求めている。

訴状によると、ヨネイ氏はパラマウントに2年後に同記事への権利を失うと伝えており、2020年1月に同社はその記事の著作権を失ったという。

遺族の弁護士マーク・トベロフ氏はBBCに「パラマウントが、いくらそうでないふりをしても、彼らは『トップガン』の続編を著作権を失った後に製作したのです」と話している。今回の訴訟に関して、パラマウントは声明を発表。「これらは価値のない主張で、私達は精力的に弁護してゆく意向です」と綴っている。

パラマウントは、当初2019年に同作の公開を予定していたが、コロナ禍による度重なる延期により先月公開となっていたため、タイミングが裁判の焦点となる見込みだ。

トム・クルーズが、米国海軍のパイロットであるマーヴェリック役を続投した同新作は、トムにとって全米公開週末の興行収入が1億ドル(約130億円)を超えた初めての作品となっている。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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