来年度定員3年ぶり減 全日制公立高55校8880人 長崎県教委

 長崎県教委は9日、2023年度の公立高と県立中の生徒募集定員を発表した。少子化の影響に伴い、全日制公立高55校の募集定員は、本年度に比べ40人少ない8880人で3年ぶりに減少。理数科がある長崎北陽台高、島原高、大村高、猶興館高の4校に加え佐世保南高では、普通科の一部や理数科を改編して文理探究科を新設する。
 文理探究科のキャッチコピーは「ふみだせ!正解のない世界へ~新しい大学進学アプローチ『普通科+α』~」。文理の枠を超えた教科横断的な探究型学習を普通科より充実させ、自ら発見した答えのない課題を他者と協力しながら解決する力を育む。急速な技術の発展などで社会が劇的に変化する中、新たな大学入試にも対応する。募集定員は猶興館が40人、その他4校は各80人。後期選抜では志願する高校の「普通科」と併願ができる。
 上五島高は普通科の定員を120人から1学級減らした80人とする。同科の入学者数は21年度が66人、22年度が54人だった。電気情報科(40人)に変更はない。
 長崎商業高では本年度まで一律で募集していた情報国際ビジネス科(240人)の募集を停止し、新たに総合ビジネス科(200人、うち40人はスポーツビジネスコース)と、より専門的に情報について学ぶ情報科(40人)を新設する。
 前期選抜の日程は来年2月1日。「特色選抜」と「文化・スポーツ特別選抜」があり、各校が5~50%の範囲で定員を設定する。後期選抜の日程は同3月7、8日。各校の詳しい募集内容は、県教委高校教育課のホームページで確認できる。
 定時制8校の募集定員は560人、通信制2校は600人と、本年度と増減はなかった。県立中3校の募集定員は各120人。
 県教委によると、来春の中学卒業予定者は今春より52人少ない1万1880人の見込み。


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