小中学生の医療費 現物助成へ 諫早市議案 「こども基金」も新設

 長崎県諫早市は3日、10日開会予定の定例市議会に提出する議案など計21件を発表した。本年度一般会計補正予算額は30億7千万円。子どもの福祉医療費助成について、小中学生分の給付方法を10月から「現物給付」にする。また子育て支援の事業を着実に推進することを目的に「市こども未来基金」を新設する。
 小中学生の福祉医療費については、保険診療にかかる一部負担金から自己負担額(1カ月1医療機関ごとに1日800円、月上限1600円)を控除した額を助成。現在は受診者側がいったん医療機関に支払い、助成額を申請すると後日、給付される「償還払い」。これを10月診療分から、乳幼児に適用している方法と同じ「現物給付」にし、子育て家庭の負担軽減を図る。
 「市こども未来基金」の本年度積立額は5億円。今後、財政状況や子育て支援事業の実施状況に応じて積み立てや取り崩しをして対応する。
 このほか、市役所前芝生広場(東小路町)を候補地に整備を表明している約500人規模の中規模ホールについて、基本構想・計画費などとして1990万円を計上。西九州新幹線開業当日に同市出身の元オリンピック選手らを招いて開くスポーツイベント事業費950万円も組み込んだ。


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