カラフルなエクレア、鯖江市で毎日ほぼ完売の人気 「ムッシュ エクレア」、果物の酸味生かした8種類

カラフルなチョコプレートを乗せた重田さんのエクレア=1日、鯖江市のSCC
カラフルで爽やかな味わいのエクレアを販売している重田さん=福井県鯖江市の鯖江商工会館1階「サバエ クリエーティブ コミュニティー」

 福井県鯖江市の鯖江商工会館1階「サバエ クリエーティブ コミュニティー(SCC)」のカフェに出店している男性パティシエのエクレアが人気だ。ピンク、黄、オレンジ色などカラフルなチョコレートで彩った見た目はもちろん、軽やかな食感と、果物の酸味を生かした爽やかな味わいで“甘党”の心をつかんでいる。東京で修業しUターンした男性は「記憶に残る感動のエクレアを、より多くの人に届けていきたい」と意気込んでいる。

 男性は重田拓海さん(31)=福井市。手掛けるエクレアは、クッキーのようにサクサクした生地と濃厚なクリームのコントラストが特長。チョコの色でイチゴ、レモン、ブルーベリーなどクリームの味の違いを表し、現在8種類を販売している。「小麦やバター、果物など素材の味をダイレクトに伝える」のがモットーだ。

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 重田さんがパティシエを志したのは大学時代。ケーキの食べ歩きが高じ、「小さな一口で人を幸せにする、お菓子の世界に憧れた」。思うままに、就職活動を辞めて菓子の専門学校に進んだ。

 卒業後、パリに本店を構える東京の菓子店で出合った「宝石のようなエクレア」(重田さん)に衝撃を受けた。すぐに就職を決め、パリで研修するなど7年をその店で過ごし、ほれ込んだエクレア作りを学んだ。

 パリで本格修業する準備のため、帰福した2020年、新型コロナウイルス感染症が拡大。渡航は断念したが「自分の店を開く準備をしよう」と切り替えた。

 「ムッシュ エクレア」の屋号で、自作のエクレアを写真共有アプリ「インスタグラム」に投稿しながら、各種催事に出店してファンを獲得。知人の紹介を受け昨年5月、SCCに出店した。

 日、月、水曜の週3日営業(いずれも午前11時~午後8時)。各日100個ほど用意するエクレアは、ほぼ完売する。子育て世代の女性客を中心にリピーターも多いという。重田さんは今秋にも福井市内に独立店を開きたいと、店舗探しにも奔走している。

 価格は1個300円。予約、問い合わせは「ムッシュ エクレア」のインスタグラム(monsieur.eclair)で受け付けている。

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