訪日旅行再開 長崎県内観光事業者の反応は? 本格入国向け「対応考える」

 訪日外国人観光客の入国手続きが10日、約2年ぶりに再開され、長崎県内の観光関係者からは歓迎の声が上がった。本格的な入国は今月下旬以降になる見通し。受け入れ準備など具体的な対応はこれからになりそうだ。
 「以前のように朝から夕方まで通りがにぎやかになってほしい」。長崎市の観光名所、大浦天主堂やグラバー園に続く通りでカステラを販売する「清風堂」の今田健介店長(47)は声を弾ませる。インバウンド(訪日客)の滞在日数や国籍などが売り上げに影響するが、どんな動きになるかはまだ読めず「2週間ほど様子を見たい」。
 佐世保市のハウステンボス(HTB)も来場者増に期待する。「九州の周遊観光の中でハウステンボスの魅力を認知してもらうことが大切。(感染防止対策などをまとめた観光庁の)ガイドラインに沿って対応を考えたい」と担当者。
 修学旅行客など団体客の減少にあえぐ雲仙市の雲仙、小浜温泉街。客室数149を誇る「湯快リゾート 雲仙温泉 雲仙東洋館」の高岡佑丞支配人(30)は「インバウンドの増加はとてもありがたい。海外にはそれぞれの文化があるが(日本国内の)感染防止対策や入浴マナーをしっかり守っていただくようお願いしていく」と話す。
 県国際観光振興室は、コロナ禍でも交流サイト(SNS)などによる本県の魅力発信に力を入れてきた。観光庁のガイドラインを踏まえ、8日から県内外の旅行会社に本県をツアーに組んでもらえるよう働きかけているという。


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