福井県内への「ふるさと納税」過去最高125億円、前沢友作氏からも1000万円の寄付 巣ごもり需要追い風

2021年度の「ふるさと納税」寄付件数と金額

 福井県と17市町に2021年度に寄せられた「ふるさと納税」による寄付は66万4686件(前年度比1.78倍)、125億6303万円(同1.79倍)で、件数、金額とも過去最高だったことが県のまとめで分かった。県定住交流課は、新型コロナウイルス禍による巣ごもり需要が続いていることに加え「返礼品の拡充や寄付の窓口となるポータルサイトを増やす取り組みなど、各市町の工夫、努力の成果」としている。

 市町別で寄付額が前年度を上回ったのは12市町。最も多かった敦賀市は前年度比2.25倍の77億2201万円で、県全体の寄付額の約6割を占めた。ズワイガニやエビなど海産物の返礼品が人気を集めたほか、新型コロナ禍の巣ごもり需要が追い風となり、リピーターも多かった。

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 2位は坂井市で同1.13倍の14億6846万円。市民が使い道を決めて寄付を募り事業化する全国唯一の「寄付市民参画制度」をベースに、充実した返礼品や使途を丁寧に説明するなど積極的なPR活動が増加につながったとみられる。

 金額の伸び率が最も大きかったのは永平寺町で、同4.51倍の7129万円。ポータルサイトを一つから三つに増やしたことが奏功。衣料品通販大手ZOZO(ゾゾ)創業者の前沢友作氏から1千万円の寄付もあった。

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 県への寄付は件数が3188件で367件増加したが、金額は1億1136万円で横ばいだった。応援したい政策や事業を選べる「プロジェクト応援型」が9667万円で全体の9割近くを占めた。昨年度設けた14のプロジェクトでは、応援する高校を選べる「ふるさとの母校を応援」や「新型コロナで経済的に困窮する学生等を支援」などが寄付を集めた。

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