ムスリム土葬墓地 日出町議会が予定地視察 大分

 日出町で進められているイスラム教徒向け土葬墓地の建設計画について、日出町議会が建設予定地を視察しました。予定地に反対する杵築市の住民らも同行し、「現地を見て最終判断をしてほしい」と改めて訴えました。

 土葬墓地は日出町南畑の町有地に建設を予定していますが、近くの水源からの水を農業用水や飲料水として使用 している杵築市山香町下切区の住民から反対の声が上がっています。4月に、住民から予定地への反対陳情が出されていたことから、協議の前に現地と水源を視察しようと日出町議会議員7人と工藤健次議長が足を運びました。水源を管理している下切区の住民と杵築市議会の議員も視察に立ち合い、町議会に直接思いを伝えます。

 小内原簡易水道組合 加藤義雄 代表
 「もう皆さん方に頼るしかありません。(杵築市)議長が言ったように町長さん一点張りでまったく後ろ向く気がないようですから、法的にどうのこうのじゃなくて現地をつぶさに見ていただいて判断していただかないと」

 日出町議会 工藤健次 議長
 「図面ばっかり見ていても自分のイメージしているものも現場に入ると変わってくるんで、町長にも現場を確認してもらって最終的な判断をしてもらいたい」

 きょうの現地視察を踏まえ、町議会の担当委員会はあす反対陳情を採択するか判断します。また、議長は近いうちに本田町長の現地視察も実現させると述べました。日出町は先月、建設を希望する別府市の「別府ムスリム協会」との間で進めていた資金面や衛生面などの事前協議の内容が条例に適合しているという判断を下しています。町によると、協議の中では、早ければ8月に工事をはじめ、12月の完成を予定しているということです。

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