仕事でストレス…建材店全焼させたパート従業員を逮捕 近隣住民も避難 出火時、店に十数人の従業員と客が

火災現場の建材センターを調べる消防隊員ら=14日午前8時50分、草加市瀬崎

 13日に発生した埼玉県草加市の建材店火災で、草加署は14日、現住建造物等放火の疑いで、越谷市花田6丁目、同店のパート従業員の男(32)を逮捕した。

 逮捕容疑は13日午後5時ごろ、草加市瀬崎6丁目の会員制建材店「総合建材センター建デポ草加瀬崎店」(鉄骨平屋、1971平方メートル)の店内で放火し、同店を全焼させた疑い。「お店に火を付けた」と容疑を認めているという。

 同署によると、13日午後5時ごろ、火災警報の信号を覚知した警備会社が119番。出火から約13時間後の14日午前6時ごろ鎮火された。出火当時、同店は営業中で、店内には十数名の従業員と数人の客がおり、うち女性従業員(42)が煙を吸い病院に搬送された。草加市は近隣住民のため、現場付近の瀬崎コミュニティーセンターを開放。同センターによると、13日には近隣住民など約30人が避難した。

 男は約1年前から勤務していたという。犯行当日は正午から午後5時まで勤務シフトに入っており、品出しや店内の見回りを行っていた。防犯カメラの精査や当時店内にいた従業員らからの聞き込みで男の関与が浮上。動機について「仕事でストレスがあった」と供述しているという。

 同署は従業員間でのトラブルなどがあった可能性も視野に捜査を進めるとともに、消防と現場検証を行い、詳しい経緯などを調べる。

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