蔵書4000冊が漏水被害、大部分は廃棄へ 敦賀市立図書館、空調配管が破断

 福井県敦賀市の敦賀市立図書館の蔵書約4千冊が、空調設備の配管破断による漏水被害で除籍を余儀なくされたことが6月16日分かった。同館によると大部分は廃棄処分となる見込み。

 同日開かれた市議会本会議で、和泉明議員(市政会)の一般質問に市教委が答えた。市教委によると漏水は5月17日午前10時半ごろ、同館3階機械室にある空調冷却水の配管が破断し発生。漏れた水は機械室だけでなく2階、1階の天井に波及した。これにより2階書庫内にあった蔵書8万9732冊のうち4033冊が水にぬれて破損したため除籍することとなったという。購入時の合計額は627万2700円。

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 除籍することになった書籍は料理や住宅関連が多数を占めており、購入からおおむね15年が経過。81%に当たる3263冊は過去5年間で1回も貸し出しがなかった。

 市教委は「大切な蔵書に被害が及び市民にご心配とご迷惑をかけた」と陳謝。除籍本のうち、破損が軽微な一部は古本市などで希望者に譲るなど「できる限り市民に還元する対応も検討している」とした。

 同館は1991年8月開館。破断した配管は開館当初からのもので、内部の経年による腐食が原因とみられるという。

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