陸上男子800 後田V2、井口3位 そろって大会記録更新

【陸上男子800メートル決勝】最後の直線で競り合う選手たち。後田(創成館、右端)は1分49秒16の大会新でV2、井口(瓊浦、右から2人目)も1分50秒99の大会新で3位に入った=佐賀市、SAGAサンライズパーク陸上競技場

 上位3人が大会記録を塗り替えた陸上男子800メートル決勝は、第一人者の後田(創成館)が1分49秒16でV2を達成。2年生の井口(瓊浦)も1分50秒99で3位に食い込んだ。約1週間前の日本選手権で高校歴代2位の記録を出していた後田は「負けられないプレッシャーがあった。ほっとしている」と静かに喜んだ。
 積極果敢に飛び出したのは後田。2位に入った青木(大牟田)や井口が機を見て先頭に出ようとしたが、後田はそれさえも許さない「横綱相撲」を披露した。今月初旬から長崎県高総体の中距離2冠、日本選手権800メートル6位、そして今回の大会新Vと3週続けて強度の高い試合をこなした。
 井口は今大会前まで1分54秒台だった選手。この日は午前中の予選を1分52秒16の組1着で通過すると、気温が30度を超えていた決勝でも飛躍的に記録を伸ばした。今春から陸上部の下宿に入って「強くなりたいという意識が高くなった」と実感している。
 後田はインターハイに進まず、同時期に開催されるU20世界選手権(コロンビア)に向かうことになりそう。「目標だったインターハイで優勝できないのは残念だけど、それに負けない結果を残してきたい」と意気込んだ。1500メートルと合わせて2種目で全国切符を得た井口は「とても自信がつく大会になった」と充実感を漂わせた。


© 株式会社長崎新聞社