栃木県小山市出井(いでい)のJAおやま桑東部出張所で18日、繭の出荷作業が始まった。今月上旬の不安定な天候を乗り越え、つやのある繭がそろった。
午前7時半ごろ、養蚕に携わる七つの農家と社会福祉法人から、袋詰めされた繭が次々と運び込まれた。生産者は汚れが付いたり、出荷に向かない形だったりした繭を慣れた手つきで取り除いていった。続いてJA職員らが計量し、トラックに積み込み群馬県の製糸業者へ出荷した。
今回の出荷量は計約1570キロで、1粒の重さは平均1.9グラムだった。昨年より小ぶりだというが、厚い繭で出来は良いという。
三拝川岸、農業五十畑茂(いかはたしげる)さん(74)は「温度や湿度の管理は例年以上に気を配った。無事にきれいで丈夫な繭ができたことは良かった」と話していた。