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【広州（中国）2022年6月17日新華社＝共同通信JBN】6月14日発信の通達によると、中国国務院は中国南部・広東省南沙区での解放をさらに深めることによる、広東、香港、マカオ間の包括的な協力を促進する全体計画を発表した。
通達によると、南沙は香港、マカオと協力し、大湾区（GBA, Greater Bay Area）やそれ以外の地域にも利益をもたらす戦略的に重要な中心地となるよう、こうした協力を強化する。南沙は、GBAの地理的中心地から重要な機能的役割へと進化する機会を捉え、GBAの協力と開放をさらに推進する予定である。
この地区は広州で唯一の海路への出入り口として機能し、GBAの都市群へと深く接続している。Dong Ke南沙区長は「南沙は香港から約38カイリ、マカオから41カイリの距離にあり、GBAの11都市、そして半径100キロ圏内にある広州、深セン、香港の各国際空港に接続できる」と述べた。同地区はGBAの建設が始まってから、「30分輸送圏」の構築を急ピッチで進めてきた。広州市南沙区人民政府によると、こうしたことは香港とマカオが協力して南沙を高度な開放の扉として発展させるための、より強固な基盤を提供するものである。
クレーンの音が響きわたる南沙港を色とりどりのコンテナトラックが行き交う。2021年、南沙港は世界有数の活発な海港となり、135の航路からなる海外貿易ネットワーク全体で最大1766万TEUのコンテナが出荷された。2022年5月30日、中国欧州間の貨物列車が南沙港を出発し、シルクロード経済ベルトと21世紀海のシルクロードの統合を実現した。Guangzhou Port CompanyのSong Xiaoming副ゼネラルマネジャーは、鉄道・水路・道路のマルチモーダル輸送を可能にしたのは、Nansha Port Railway（南沙港鉄道）の運行によるものであると述べた。また、中国欧州間の貨物列車サービスが増加したことで、この地区はGBAが一帯一路を構築することを支援し、世界とつながる上でより良い立場になったと付言した。
世界から購入し、世界に販売する。解放への取り組みは、南沙をクロスボーダー電子商取引の拠点へと変え、これまでに同取引事業に登録された企業は合計で600社近くに上る。1月から5月までのクロスボーダー電子商取引の取引総額は前年比87%増の約150億人民元になった。
同時に、南沙は国際交流の新たな拠点へと台頭しており、世界のビジネスシーンでより重要な地位になっている。Greater-Bay Science Forum（グレーターベイ科学フォーラム）の恒久的開催地になることが予定される中、International Finance Forum（IFF、国際金融フォーラム）年次会議が切れ目なく開催されている。つまり、南沙はGBAが一帯一路の枠組みの下で国際経済協力を拡大するための新たなプラットフォームを構築することになる。このようにして、南沙は地域経済、世界経済への統合をさらに進めていくのである。
現在、南沙は科学技術イノベーションの取り組みでGBAを先導している。より具体的には、南沙は620社を超える人工知能とバイオテクノロジー企業の本拠地である。Zhaoke OphthalmologyやCloudWalk Technologyといった南沙発の多数のハイテク企業が上場を果たし、商用宇宙飛行における広東初のユニコーン企業であるCAS Space Explorationは南沙に移転した。イノベーションは、より急ピッチで発芽している。さらに、香港科技大学（広州）（HKUST（GZ））が証明するように、南沙区は広東・香港・マカオ共同科学技術イノベーションシステムと機構へのコミットメントを維持しており、9月に運用が開始される予定である。そしてHKUST（GZ）プロジェクトにより、南沙はイノベーションを推進する上で大学本来の役割を発揮できるよう、大学を動機付けることができる。また、政府、産業、大学、研究機関の相乗効果を生み出す方法として、広東、香港、マカオの起業家やイノベーターのための工業パークがHKUST（GZ）キャンパス周辺に設置される予定である。
国家レベルの新区、そして中国（広東）自由貿易試験区の一環として創設された南沙は、関東、香港、マカオの全面的な協力の実証区からはじまって、香港・マカオとのさらなる協力に向けた戦略的重要性における、世界を向いた担い手へと成長した。つまり、国家の発展戦略において、南沙が果たす役割はますます大きくなっている。さらに重要なこととして、南沙はGBAの将来と、中国がいかに改革開放にコミットしているかを世界に示している。
ソース：Nansha District People's Government of Guangzhou City
