コンテナを客室に改装したホテル マリモHD、倉敷・玉島に新設

マリモHDがオープンした「ブルークワッドホテル倉敷玉島」

 不動産開発のマリモホールディングス(HD、広島市西区)は、宿泊施設「ブルークワッドホテル倉敷玉島」を倉敷市玉島乙島に新設し、ホテル運営事業に参入した。コンテナを客室に改装したホテルで、水島コンビナートの企業などの長期出張者らの利用を見込んでいる。

 JR新倉敷駅の南3.4キロにある敷地約1千平方メートルを賃借。ベッドやテレビ、エアコンなどを備えるコンテナ(13平方メートル)を40台置いた。敷地内にはほかに駐車場やフロント、コインランドリー、自動販売機を設けた。1人1泊の料金はシングル(35室)が5千円から、ツイン(5室)の2人利用が3500円から。従業員9人で運営する。

 同社の主事業は分譲マンション開発で、44都道府県で400棟以上を手掛けている。ホテル運営事業への参入は数年前から検討。当初はシティホテルを運営する計画だったが、新型コロナウイルス禍で見直し、観光客から中長期利用のビジネス客をターゲットにした形態に転換した。コンテナ型にすることで初期投資が抑えられ、需要に応じて移設や増設がしやすくなるという。

 同社は「災害時に避難者の一時的な住まいとして使ってもらえるよう、自治体との防災協定も考えている。遊休地の活用策として地主に提案するといった取り組みも視野に入れつつ、他の場所での展開も検討したい」としている。

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