参院選神奈川選挙区は改選4議席に加え、非改選の欠員1を補う異例の「合併選挙」となる。5人が当選するが、4位までの任期は通常の6年、5位は3年となる。現時点で与野党の公認候補予定者や諸派、無所属の計21人が名乗りを上げており、過去最多の15人(1983、98年)を上回る公算が大きい。当選者の順位も焦点で、激戦が予想される。
自民党は党勢拡大に向け、24年ぶりに公認候補2人を擁立。現職の三原じゅん子、元職の浅尾慶一郎両氏が議席獲得を目指す。
連立政権を組む公明党は現職の三浦信祐氏が再選を期す。推薦を得た自民との選挙協力が鍵を握る。
自公両党は6年任期が与えられる4位までの公認候補当選が至上命令。自民県連幹部は「4位以内に与党の3人を当選させる厳しい戦い」との認識を示す。
野党勢力は乱立の様相を呈している。票が分散する懸念もあるが、与党に代わる選択肢を提示して支持拡大を図る。
立憲民主党は新人の寺崎雄介、水野素子両氏を擁立。党勢が伸び悩む中、野党第1党として政権への対立軸を示せるかが問われる。
日本維新の会は元職の松沢成文氏が返り咲きを目指す。首都圏での党勢拡大を占う戦いと位置づける。
共産党は新人の浅賀由香氏が挑戦。5位まで当選者となるため、陣営は「議席獲得の好機」と捉える。
国民民主党は新人の深作ヘスス氏を立てる。浮動票の取り込みに向け、街頭活動を強化している。
社民党は新人の内海洋一氏が出馬する。政党要件の維持を懸けた戦いとなる。
NHK党はいずれも新人の飯田富和子、小野塚清仁、重黒木優平、橋本博幸の4氏が出馬を予定する。
このほか、諸派や無所属で新人計8人が名乗りを上げている。