北・東・西日本で高温 ラニーニャ現象の影響も 気象庁3か月予報

 気象庁は21日(火)、向こう3か月(7~9月)の予報を発表した。暖かい空気に覆われやすいため、向こう3か月の気温は北・東・西日本で高い見込み。降水量は、全国的にほぼ平年並みとなりそうだ。 ラニーニャ現象の影響で、積乱雲の発生は太平洋赤道域の日付変更線付近で少ない一方、アジア大陸南部から日本の南にかけて多い見通し。

 これらの影響により、上空の偏西風はユーラシア大陸から日本の東にかけて、平年より北を流れやすくなりそうだ。また、チベット高気圧は平年に比べて北に偏り、太平洋高気圧は北への張り出しが強まる見込み。このため、北・東・西日本は、暖かい空気に覆われやすくなりそうだ。

7月 盛夏の訪れ早まるか

 北日本は平年と同様に、曇りや雨の日が多い見込み。東・西日本は、期間の前半は前線や湿った空気の影響を受けにくく、平年に比べて曇りや雨の日が少なくなりそうだ。期間の後半は、平年と同様に晴れの日が多くなる見通し。沖縄・奄美は、平年と同様に晴れの日が多い見込み。

8月 関東以西 晴天少ない

 東日本の日本海側は、平年と同様に晴れの日が多い見込み。東日本の太平洋側、西日本と沖縄・奄美は、南からの湿った空気の影響を受ける時期があり、平年に比べて晴れの日が少なくなりそうだ。

9月 残暑を想定

 気温は、全国的に平年並みか高い見通し。東日本、西日本の日本海側は、天気は数日の周期で変わる見込み。西日本の太平洋側、沖縄・奄美は、平年と同様に晴れの日が多くなりそうだ。

エルニーニョ/ラニーニャ現象とは

 エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のこと。逆に、同じ海域で海面水温が、平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれる。ひとたびエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。

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