セバスチャン・オジエ、WEC後半戦の不参加を表明「チャンスをくれたチームに感謝」

 2022年にWEC世界耐久選手権デビューを果たしたセバスチャン・オジエは6月21日、ル・マン24時間レース以降のシーズン後半ラウンドに参加しないことを表明。リシャール・ミル・レーシングチームのラインアップから外れることをソーシャルメディア上の声明で明らかにした。

 WRC世界ラリー選手権で8度のワールドチャンピオンに輝き、今週はケニアで行われるWRC第6戦サファリ・ラリー・ケニアに、TOYOTA GAZOO Racing WRTからスポット参戦しているオジエ。彼は今月上旬に開催されたル・マン24時間を含む今季のWEC開幕3戦をLMP2チームで戦い、開幕戦セブリングでクラス12位、第2戦スパは8位、母国ラウンドであるル・マンでは9位といずれも完走を果たした。

 しかし、第4戦モンツァから続く第5戦富士、最終戦バーレーンのシーズン後半3戦については、1号車オレカ07・ギブソンのコクピットに戻ることはないという。

「今年、リシャール・ミル・レーシングチームとシグナテックが僕にチャンスを与えてくれたことに感謝している」とオジェは自身のTwitterでコメントしている。

「セブリング、スパ、そしてル・マンへの参戦は、WECを知るための素晴らしい機会であり、本当に楽しかった」

「しかし、僕の主な目標は非常に激しいキャリアを経たあと、今年は家族とより多くの時間を過ごすことであるとつねに明確にしてきた。だから、これまでフル参戦は考えていなかったし、次のレースに出場するつもりはない」

「(チームと同様に)チームメイトのリロウ・ワドゥーとシャルル・ミレッシには、一緒に素晴らしい時間を過ごしてくれたことに感謝している。彼らの残りのシーズンが素晴らしいものになることを祈っている」

 リシャール・ミル・レーシングチームの広報担当者はSportscar365に対し、オジエとチームとの契約はチャンピオンシップの最初の3ラウンドについてのものであったことを明かした。ただし、これは1月下旬に行われた体制発表時には言及されなかったものだ。

 Sportscar365は、WECの日本ラウンドである第5戦富士を含む後半戦3イベントへの追加出場の可能性について、両者の間で議論が行われたことを理解している。

 7月8~10日にイタリアで行われるWECモンツァでのオジェの後任ドライバーについては、チームは6時間レースを数週間後に控えた現時点では確認していない。

初のル・マンで完走を果たしたセバスチャン・オジエ。WEC後半戦の不参加を表明したことで第6戦バーレーンと日程が重なっていたWRC最終戦ラリージャパン出場の道がひらけた格好となったが……

© 株式会社三栄