土砂災害対策「逆線引き」説明会はじまる 将来的に “平地” へ誘導

土砂災害の危険が特に高い地域に住む人たちを、将来的に安全な地域で暮らせるよう誘導する広島県の防災対策について、説明会が始まりました。

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初めての説明会は福山市で開かれ、市内の地権者およそ150人が参加しました。

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県の防災対策は、土砂災害特別警戒区域「レッドゾーン」がある「市街化区域」を、新築や土地造成などの開発を規制できる「市街化調整区域」に編入していくというものです。

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段階的に進めていく計画で、将来的には災害リスクの高い地域に住む人たちを平地などへ誘導する狙いがあります。

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この手法は、「逆線引き」と呼ばれています。福山市では、およそ1000か所・6000人が対象です。

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県内で初めて実施された説明会では、地権者から質問が相次ぎました。

地権者
「評価(資産価値)がどのぐらい下がるのか、われわれが納得できるような『災害対策のために協力してください』と言ってくださいよ。それが知りたいんですよ」

個別や地域によって事情が異なる中、実現に向けて「資産価値の低下」が懸念されています。補償などについて説明を求める声が上がりました。

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地権者たち
「説明がきちんとできるような形にしていただきたい」

「やっぱり命を守ろうと思ったら正しいような気もするんですけど」

広島県内の「逆線引き」の対象地域は、沿岸部を中心とした13の市や町のおよそ1万か所で、県はこのうちおよそ800か所を先行的に取り組むとしています。

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説明会は、今後、広島市や呉市でも開かれる予定です。

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